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こんな人にオススメ
・騙されたい
・ミステリーが好き
・どんでん返を楽しみたい



あらすじ・内容
美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首
に突き立てる猟奇的殺人犯「ハサミ男」
三番目の犠牲者を決め、綿密に調べるも
自分の手口を真似て殺された少女の死体
を発見する羽目に陥る
自分以外の人間に、なぜ彼女を殺す必要
があるのか?
「ハサミ男」は調査をはじめる
精緻にして大胆な長編ミステリー!



    



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ネタバレ・感想
連続殺人犯が自分の手口を模倣され
しかも、自分が死体を発見してしまう
序盤から物語に引き込まれれた
「叙述トリック」が有名な作品なので
構えて読んだが騙された(≧口≦)ノ


ハサミ男視点と刑事視点が交互に描かれ
読書をどんどんミスリードしていく

・ハサミ男自身が自分を「彼」と表現
・葬式で磯部は日高を見ている
・色白でデブ

ハサミ男→日高光一
と完全にミスリードされた
そして、終盤の日高のセリフで混乱する







「きみがハサミだったんだね」
「おひさしぶりだね。安永知夏さん」







はい(・_・?)
安永って誰なんだ?

混乱するも日高が言った安永とは
死体の第一発見者の女性だった!
そういえば第一発見者は二人いたし
確かに女性だった


ということは
ハサミ男→安永
模倣犯→城ノ内
第一発見者→日高


ページを戻して読み返しても
ハサミ男=安永知夏で違和感はない
本当に上手く書かれていた


トイレで用を足した後、便器が真っ赤
になる場面では“立ちあがった”わたし
と書かれている
座って用を足す男性もいるとは思うが
一般的に男性が便器から立ちあがる
のは大きい方をした場合になる


また、安永は美人だが自分では美人と
思っていないし、多少ポッチャリ
しているだけで自分のことををデブと
思っている(実際には太っていない)
一人称がゆえの自身が感じる印象と
他人が感じる印象の違いもトリック
になっていた
職場でも描かれ方も絶妙だった
全てを理解した上で読み返せば
同僚の佐々塚が好意を抱く美人と
とらえることができる


警察は日高をハサミ男と犯人と思って
疑いの目を向けマークしていた
その時にも「色白のデブ」と描かれる
これで完全にデブ=日高=ハサミ男
と認識してしまった(+_+)


磯部と進藤の聞き込み捜査でも
わたし=日高と上手くミスリードした
磯部は容疑者として日高を捜査し
ハサミ男と対峙し緊張している様子
しかし、実際には美しい安永に対して
ドキドキしていただけだった(笑)
磯部はいいキャラだがハサミ男の
逮捕は当分なさそうだ


ラストシーンは安永が病院で
次のターゲットを見つける
頭の良さそうな少女に
「きみ、名前はなんていうの?」
と訊ねて犯行を匂わせ幕を閉じる


ハラハラして面白かったし
展開が気になって一気読みだった
二度読み必至のミステリーでした


映画化もされ、トヨエツが主人公
原作とは違った展開になってます
気になる方は是非観てください

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こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・一気読みしたい
・サスペンスが好き



あらすじ・内容
ただ幸せになりたかったはずだった──
市役所の児童福祉課で働く福浦咲良は
8歳のカオリを男手ひとつで育てる
開業医の考太と出逢い、結婚する
誰もが羨む幸せな家庭を手に入れた
しかし、「理想の家庭をつくる」という
咲良の願望は知らぬ間に自身を追い詰め
次第に歯車を狂わせていく……。
映画「哀愁しんでれら」を原案に「暗黒女子」
の著者・秋吉理香子が新たに生みだした
「もう一人のシンデレラ」の物語
禁断の裏おとぎサスペンス開幕!


     


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ネタバレ・感想
序盤の咲良は不運の連続だった
恋人の浮気、父の飲酒運転、家が火事
これは大変すぎる(;´д`)
しかも、母親がいないため家事全般を
しないといけないし、経済的にも厳しい
結婚している友達を羨ましく思っていた


そこへ現れたのは開業医の考太は
まさに王子様だった
・助けたお礼に高価なお返し
・入院した祖父に後日
・仕事が無い父に就職先を紹介
・妹の家庭教師をしてくれる

考太いい人すぎるだろ!
確かな経済力と行動力で福浦家の
問題は解決していく


一方、考太にとっても若くて美人で
家庭的な咲良は魅力的で惹かれていく
男手ひとつで娘を育てる大変さや
難しさを痛感していた考太にとって
娘・カオリの母親としても必要な存在
カオリの人押しもあり出会ってすぐに
も関わらず二人は結婚した


これで家族仲良く幸せに暮らしました
とはなるハズはなく秋吉作品らしい
ゾワゾワした展開が待っていた


まず、完璧な王子様にみえた考太は
娘の事になると周りが見えなくなる
モンスターペアレントだった!
娘を溺愛し娘の言う事しか信じない
娘を悪く言う(事実を言っただけの)
咲良の言う事には耳を貸さず
暴言を吐くヒドイ始末だった
咲良のカオリに対する愛情が足りない
と思い込み次第にストレスが増える
そのストレスを発散させる方法が怖い
アトリエで陶芸をしている考太は
咲良の人形を作りそれを切り刻む
もう、怖すぎだろ((( ;゚Д゚)))


娘のカオリにも問題があった
母がいないので寂しくてかまって
欲しかったんだろうが闇が深かった

・咲良が作った弁当を捨てる
・嘘をついて周りを困らせる
・友達を窓から突き落とし殺害

考太より娘の方がヤバい
嘘をつく気持ちは分かるし
来美がおせっかいで勘違い女で
嫌いになるのも理解できるが
殺すのはイカれていた
子供の残酷さが描かれていた


シンデレラになれたかと思いきや
咲良は大変な家に嫁いでしまった
終盤、カオリを叩いてしまった事が
考太の逆鱗に触れ家から追い出される
何もかも嫌になった咲良は道路に
倒れ込んで自殺を図る
迫りくる車のエンジン音……
咲良は死を覚悟するも考太が救出した
咲良は考太の謝罪を受け入れて
泉澤に戻り家族に幸せが戻った


しかし、これだけでは終わらない
カオリには来美を突き落とした現場を
渉に目撃されていた
それによりクラスでいじめを受けていた
考太は学校に抗議するが学校側は無視
逆に警察に通報すると言い渡される
窮地に立たされたカオリの為に咲良が
恐ろしい行動を起こす


カオリの学校での予防接種になぜか
咲良が動向しサポートをしていた
生徒だけでなく教師や全職員に注射を
打ち終わると満足そうに微笑み会う
イヤな予感が止まらない(;´゚д゚)ゞ
注射器に仕込まれていたのは
なんと、
インシュリンだった!


そして、ラストの教室のシーンは
狂気の地獄絵図だった
動かなくなったクラスメイト
この状況を見たカオリの目は輝く

考太
「これなら誰にも邪魔されず学校に
来られるよな?」

カオリ
「バッチリ!パパ、ママ、
本当にありがとう!」


このやりとりはおかしいだろ!
教壇に立つ咲良は目を細める
唯一まともだった咲良も壊れていた
この家族は狂っていた((( ;゚Д゚)))
これがプロローグの事件の真相だった
先の展開はある程度読めたが
ここまで行くと思わなかった
後味が悪くゾワゾワする1冊でした



【映画との違い】
福浦小春・・・土屋太鳳
泉澤大悟・・・田中圭
泉澤ヒカリ・・COCO

・名前が微妙に違う
・小春の家は自転車屋
・ヒカリが来実を突き落としたか不明
・インフルエンザの予防接種

ヒカリは来実に近づいたが
突き落としたシーンは無い
メガネの女の子供が小春に渡した
手紙には書かれていたのは

「ヒカリちゃんは殺していない
  みんな知ってるよ」

これが真実ならヒカリは未実を殺して
おらず、来実が足を滑らせた事故
ヒカリがやったとワタルが証言した
のは筆箱事件の仕返しと考えられる


他は小説とほぼ同じ内容だった
“哀愁”といえる甘さはなくイヤサス全開
ちなみに土屋太鳳はオファーを3回
断ったとインタビューで語っている
確かにこの役を演じるのは大変そうだ
ゾワゾワしたくてサスペンス好きに
オススメの作品になってます

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こんな人にオススメ
・ミステリーが読みたい
・ダークヒロインが好き
・どんでん返しを楽しみたい



あらすじ・内容
立石アキは死刑確定から40年以上拘置
され続けている男の孫だ
祖父との血縁関係が原因で子供の頃から
人生に行きづまりを感じていた
しかし、彼女の運命は急展する
アキと同じ死刑囚の孫でジャーナリスト
の泉堂莉奈が、事件の新情報を手に
突然接触してきたのだ
祖父らの冤罪を証明するため「真犯人」
を探し始めた二人だが──!?



     




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ネタバレ・感想
Mの女」や「十五年目の復讐」の莉奈が
登場し本作でも巧みに人を操っていく
時系列的には「十五年目の復讐」より
も前の莉奈が描かれている


殺人事件の犯人の孫同士が巡り合わせ
過去の事件の真相を追っていく
展開が気になって一気読みだった
莉奈によって揺れ動くアキの感情や
心理描写がリアルで読み応えがあった
終盤、アキは祖父に会う事を決意する
そして、祖父の態度から違和感を抱く
自身を調べていくと衝撃の事実が!
何と、アキは真犯人の娘だった( 。゚Д゚。)
病院でのシーンが真実を語っていた
これからアキと莉奈がどうなるのか?
と思っていたら、アキは自殺してしまう


アキの葬儀に莉奈は出席しアキの母
からアキが書いた手紙を受けとる
そこでアキの想いや真相を知る莉奈
莉奈は自分の利益の為には手段を
選ばない極悪非道な人物と思っていたが
アキに対してだけは違っていた
これには少し意外な感じがした


そして、エピローグで莉奈は新たな
ターゲットを見つける
アキと莉奈がイチャついていた時に
罵倒してきた人物がミステリー作家
の冴子だった
アキとの事があったから冴子は目を
付けられて利用された((( ;゚Д゚)))


銀次郎が本作にも登場しニヤリとした
今回もやっぱり莉奈にやられていた
銀ちゃんには莉奈に一矢報いて欲しいが
作者が亡くなっているので負けのまま
怪我するし、騙されるし、刺されるし
作者に一番愛されていたキャラだった
今回も浦和ワールド全開で面白かった
どんでん返しにもやられた
新しい浦和作品が読めないのは残念だが
まだ読んでない作品もあるので全作品
読み倒したい!

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