読書好きのサラリーマンです オススメの本を紹介しています! 生活に活かせる情報も発信中(^_^)/

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こんな人にオススメ
・騙されたい
・ミステリーが好き
・作り込まれた作品を読みたい


あらすじ・内容
ひと気のない公園の池で10歳の少年の
溺死体が発見された
少年をイジメていたクラスメイトの
悪童3人組は事件への関与を恐れたが
真相は曖昧なまま事故として処理される
ところが10年後、少年の幼なじみが
3人の前に現れ罪の告白を迫ってきた
次第に壊れ行く3人の日常
果たして少年を殺したのは誰か?
二転三転しながら迎える衝撃の結末
予測不能の神業ミステリー!


    



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ネタバレ・感想
作中では作者の浦賀和弘は殺されて
遺作として描かれている
(本当の遺作は「殺人都市川崎」)
実際に作者が出版からほどなくして
亡くなっていてるので驚いた
一瞬、ノンフィクションかと思ったが
本作はフィクションの物語になっている


今回も浦賀ワールド全開だった
斎木明、丹治義行、緒川広司の悪ガキ
3人組の前に八木が現れ物語が展開する
浦賀作品にはいつも騙されるので
今回は騙されないぞと構えて読み進めた


所々に違和感があるが仕掛けが分からず
あれっ?八木は学生だよな?
作家なのか?八木は二人いるのか?
20歳と思えない描写もあったし
本屋のシーンでも初読では混乱した
結果的に今回も騙されてしまった(笑)

・斎木が女性である
・時系列がおかしい

この2点だけは中盤で分かった
しかし、まだ違和感が残る(・_・?)
その答えは終盤に判明する
何と・・・






斎木明=丹治明=緒川明
つまり、斎木は丹治と結婚後に離婚
その後に緒川と結婚していた!
あーこれは予測できない
トリッキー過ぎるΣ(-∀-;)

A.斎木明
B.丹治義行
C.緒川広司

の視点だと完全にミスリードされた
実際は下記のようになっている

A.斎木明(20歳)
B.丹治明(30歳)
C.緒川明(40歳)

作中の違和感も無くなりスッキリした
全てを分かった上で読み返すと
本当に良くできていて面白かった
仕掛けが満載で驚いた


解説は浦賀作品“銀次郎シリーズ”で
お馴染みの銀ちゃんが登場する
ファンからしたら嬉しいサプライズ!
ラストは八木法子の手紙で全てを
明らかにして物語を締める
最後まで楽しむ事ができて満足
叙述ミステリーやどんでん返しが
が好きな人にはオススメの1冊です


もう浦賀さんの新作が読めないと
思うとさみしい
読んでない作品もじっくり味わって
浦賀ワールドを楽しみたい

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こんな人にオススメ
・一気読みしたい
・心理描写を楽しみたい
・葛藤する人間ドラマが好き


あらすじ・内容
「現金が足りないんです。」
ある銀行で起こった現金紛失事件
捜索の結果、当日の日付の入った帯札が
女性行員のバッグから見つかった
女性行員は盗ったことを否定し
ミスを隠したい銀行は支店長らが
金を出し合って補填して隠蔽する
そのうち、男性行員が失踪する──。
銀行を舞台に“たたき上げ”の誇り
格差のある社内恋愛、家族への思い
ノルマや出世レース、上がらない成績
事件の裏に潜む人間的葛藤を描く
銀行という組織を通して、普通の暮らし
や本当の幸せとは何かを問う名作!


    



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ネタバレ・感想
銀行を舞台に様々な人間模様を描く
半沢直樹のような勧善懲悪は無いので
スッキリはしないがリアリティがあって
作品に感情移入できて良かった
各章で語り手が変わるので誰かしら
自分に当てはまる登場人物が出てくる
愛理はいいキャラで癒されるし
物語のアクセントになっていた


ノルマや上司から受けるプレッシャー
お客である融資先だけでなく家族から
もストレスを感じてしまう
どの会社でもストレスはあると思うが
銀行は色んな業界の中でも厳しい
出世レースの話やそのコースから
外れた男たちの話が面白かった


出世や目標の為に精神を削り狛犬に
「社長!」と頭を下げる遠藤……
支店のエースだった滝野の不正
特にカツカレーのシーンは涙した
結果が全ての世界は大変だと思った


黒田のATMにお金を戻すシーンは
ハラハラして手に汗握った
結局、九条にはバレていて交渉の
材料として脅される
短編小説のようだったが話が繋がり
伏線も回収されていく
この部分は裏をかかれ騙された


失踪した西木はどうなったのか?
石本と繋がっていたのは驚いた
すでに殺されているのか?
それと他人に成り済まして
生きているのか?
真相は描かれず、読者に委ねる終わり方
西木は頭がキレて優しい人物なので
おそらく、生きているだろう
続篇で真相を書いて欲しい


何の為に働いているのか?
普通の生活とは何なのか?
本当の幸せとは何か?
と考えされる物語だった


10月のドラマ化と2023年2月の映画化
映画で西木役を演じるのは阿部サダヲ
愛理(上戸彩)、田端(玉森裕太)、他にも
柳葉敏郎、杉本哲太、佐藤隆太、
柄本明、橋爪功、佐々木蔵之介
超豪華なキャスティングw(゜o゜)w
そして、小説・ドラマとも展開が違う
完全オリジナルストーリーとの事
これは楽しみで是非見たい!

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こんな人にオススメ
・ミステリーが好き
・切ない話が読みたい
・心理描写を楽しみたい


あらすじ・内容
高校生の秀一は母と妹との3人暮らし
その平和な家庭を脅かす闖入者が現れた
母が十年前に再婚していた曾根という男
曾根は秀一の家に居座り傍若無人に
振る舞い、母の体のみならず妹にまで
手をだそうとしていた
警察も法律も家族の幸せを取り返して
くれないことを知った秀一は曾根を
葬り去る完全犯罪を計画する──
哀切な心理を描いたミステリー


   



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ネタバレ・感想
幸せな家族を脅かす理不尽な存在・曾根
家族を守る為に秀一が考えたのは殺人で
完全犯罪に挑む切ない話だった


倒叙ミステリーの形式化で展開していく
秀一は殺人計画を立てて完全犯罪に挑む
犯人側の視点で物語が進むのでハラハラ
するし、真相がバレないかの不安や
殺人を犯した後の苦しみで胸が痛かった
“そうなって欲しくない”方へ話が進む
曾根殺害から次第に道を踏み外していく
悲しく切ないが作品自体は面白かった


法的に曾根を追い出す為弁護士に相談する
→家の名義人(母)が訴えを起こせば可能
→しかし、母親は追い出す気配なし
→弁護士と母と曾根が話し合いの場
→全く話にならず曾根は部屋に籠る
→盗聴により遥香の実父が曾根と知る
→帰宅時に曾根に犯される母を目撃
→このことがきっかで殺害を決意する

盗聴器を仕掛けて知らなくていいこと
を知ったり、見なくていい物を見たり
このシーンは辛かった


秀一は完全犯罪を計画する
頭がいいだけに発想が凄かった
準備もしっかりと進めていく
いざ、計画を実行する時はシーンは
ハラハラして手に汗握った(;´゚д゚)ゞ


秀一の心理描写が丁寧に描かれいて
緊迫感や臨場感が凄かった

・誰にも相談できない苦しみ
・殺人を決意する怒り
・殺した後の落ち着かない心理

色々な感情が胸に突き刺さった
身近に相談できる友人がいたら…
曾根の末期ガンが分かっていたら…
石岡が秀一を目撃してなかったら…

こんな切ない展開にはならなかった
主人公が追い詰められ破滅に進む様子や
切ない展開は角田光代の「月の紙」
の主人公の梨花のようだった


秀一の場合は家族を守る為だった
彼の取った行動は本当に切ない
周りの友達も優しいやつばかりだし
ラストの別れのシーンでは涙した

彼女の紀子
「私が好きだったというのも嘘?」

秀一
「ああ。嘘だ。」

ホントは好きなのに葛藤し答えた
自殺する自分を忘れさせる為の
優しさで紀子を想っての事だった(ToT)
家族との別れや自分自身との別れ
自転車でトラックに突っ込む描写で
物語は幕を閉じる


全てを背負って自殺した秀一
こんな切ない殺人犯はいないだろう
殺人はいけないが、何とか逃げきって
捕まらないで幸せになって欲しかった
とにかく切ないストーリーでした
切ない話が読みたい方にはオススメです


映画化もされてます
秀一→二宮和也
紀子→松浦亜弥
17歳ならではの葛藤や美しさ
二ノの飾らない演技が良かった
こちらもオススメです

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