読書好きのサラリーマンです オススメの本を紹介しています! 生活に活かせる情報も発信中(^_^)/

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こんな人にオススメ
・サクサク読みたい
・ミステリーが好き
・一途な主人公を応援したい



あらすじ・内容
行方不明の父親を捜すために美波
はアルバイトに励んでいる
そのバイト先で高額の借金を背負う
ハメになり困惑していたところ、
「寝ているだけで一晩の五千円」という
バイトが舞い込んだ
喜び勇んで引き受けたら殺人犯事件に
巻き込まれてしまう……
怖がりだけど、一途で健気な美波が
奮闘するライトな本格ミステリー
期待のシリーズ第一弾!



    



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ネタバレ・感想
「寝ているだけで一晩五千円」のバイト
が気になって読んだが面白かった
その、バイトとは・・・













死体を運ぶ事だった!
・病院で亡くなった人を霊安室へ運ぶ
・車やに乗せて自宅へ送り出す
・時間は夜の7時から朝の7時
・待機時間中は何をしても自由
・呼び出しがあればプラス三千円


呼び出しがなければ中々いいバイト
このバイト中に美波は事件に巻き込まれる
葬儀屋の大塔が扼殺され、現場の状況
から美波が容疑者として疑われる
霊安室にいたのは美波と婦長だったので
美波を守衛に向かわせた隙に師長が
扼殺し犯人かと推理するも違っていた


犯人は何と、磯貝だった!
磯貝は死んでいなかった( 。゚Д゚。)
違和感はあったが生きていたのには
気付かなかった(≧口≦)ノ
自分の遺産と後継者の問題を解決する為に
病院と協力して死亡したように見せかけた
磯貝は大塔と須崎の会話を聞いていて
世話になった須崎を助けていた
普段の磯貝なら大塔を殺していなかった
美波の優しい行動に感化されて
死ぬ前に人の役に立つ行動をした
これが密室を作り出したトリックだった
タイトルがダブルネーミングになっていて
殺人事件の「密室」と磯貝の心の「密室」
それを、美波と須崎の天使が開けた
人殺しはいけないが大塔がグズすぎた
モノローグの人物が磯貝とわかった時
は驚いたし、少し感動した


登場人物も魅力的で良かった
作品のいいアクセントになっていた

【倉西美波】
・主人公の女子校生
・純粋で一途な性格

【藤代修矢】
・美波の隣に住む大学生
・イケメンだが口が悪い探偵役

【立花直海】
・美波のクラスメイト
・陸上部で100メートル11秒台
・美人だが江戸弁

【西園寺かなこ】
・美波のクラスメイト
・豪邸に住むお嬢様
・顔が広くて人脈が凄い


続篇が読みたいと思っていた方、
しっかりシリーズ化されています
これから美波と修矢はどうなるのか?


第二弾
【龍の館の秘密】
・立っているだけで2万のバイト!?

第三弾
【砂の城の殺人】
・崩れ落ちそうな廃墟での連続殺人!

第四弾
【手焼き煎餅の密室】
・直海の祖母の家に見知らぬ少年が!?

第五弾
【鏡の迷宮、白い蝶】
・中学生の美波と高校生の修矢を描く

第六弾
【教え子殺し:倉西美波最後の事件】
・最大にして最後の事件
・学園で何が起きているのか!?


気になる方は是非、読んで下さい
サクサク読めてミステリーも楽しめる
満足な1冊でした(o^-^o)

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こんな人にオススメ
・騙されたい
・ハラハラしたい
・イヤミスが読みたい



あらすじ・内容
猟銃を持った殺人犯が、妻・友貴子を
人質に我が家に立てこもる
末永淳一は、妻を無事救出する為、
警察を出し抜き、犯人と交渉を始める
警察とテレビカメラに包囲される中、
周到に準備を進める淳一が秘す慟哭の
真実とは!?
二度読み必至の本格ミステリー!


      


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ネタバレ・感想
あー騙された(≧口≦)ノ
これが極上のキタムラマジックか?
妻・友貴子の安否が気になり一気読み
ハラハラする展開の連続で面白かった


物語はチェスに例えられていて
白のキング・・・淳一
黒のキング・・・石割(殺人犯)
白のクイーン・・友貴子


警察にまかせられない淳一は犯人と
直接交渉を進めていく
友貴子を助けたい一心で行動する淳一
何とか警察を出し抜き犯人と友貴子を
家から脱出させることに成功する
しかし、犯人は気が立っている
これからどう逃亡するのか?と
考えていたら石割から衝撃の一言が!!


「サツの奴らが知ったら腰を抜かすぜ
おい、旦那。お前、なんだって、
──奥さんを殺したんだよ」



何と!友貴子は死んでいた( 。゚Д゚。)
友貴子を殺したのは淳一なのか!?
ここで一気に混乱した
そして、終盤で真相が明らかになる
犯人の運転していた車が警察に見つかり
後部座席にはガムテープでぐるぐる巻に
友貴子が転がっていた
死んでいるかと思いきや生きていた!
生きていて良かったけど
どうなってるんだ(;´゚д゚`)?


立てこもり事件の真相は……

 友貴子が三季を殺害する
 (ショックで殺した記憶はない)
→そこへ淳一が帰宅
→死体の処理の為、淳一が外出する
→そのタイミングで石割が立てこもる
 (友貴子は淳一が避難させていて不在)
→三季の死体を人質にする
 (人質がいないと警察が突入する)
→淳一はこの状況を利用し打開を図る
→石割を家から脱出させる
→全てを知っている石割を毒殺
→石割と三季の死体を処分する
→友貴子に芝居をさせて
 石割は川に流されたと証言する



淳一は妻を人質にされている割には
落ちついていて違和感があった
また、序盤で石割が言った
「サツは無理でも、おもめえとなら取引が
出来るかも知れねえな」
も引っ掛かっていた
人質が友貴子ではなく三季であり
しかも、死んでいるとなれば府に落ちる

淳一
→友貴子の殺人を隠蔽したい
 勘違いした犯人を使うしかない

石割
→“妻”を殺した淳一となら取引できる
 人質が死んでいるので警察との取引✕
 (実際は妻ではなく、三季の死体)


あらすじには妻・友貴子が人質で
妻を助けるために淳一が交渉すると
あったので少しズルい気がするが
黒のクイーン(三季)が出てこないと
いう大きなヒントはあった
これには全く気付かなかった(^_^;)))
全てが死体を隠す為の行動だった


淳一の本当の敵は石割ではなく警察で
友貴子を守るために起こした行動だった
これから淳一と友貴子はどうなるのか?
続きが気になる終わり方だった
将棋ではなくチェスに見立てていて
白黒(善悪)があり死んだら終わりという
人間らしさや悪意や希望を表現していた
重い作品だったが、作者のトリックは
見事でおもいっきり騙されました
一気読み必至の作品でした!

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こんな人にオススメ
・子育てをしている
・心理描写を楽しみたい
・本当の幸せを見つけたい



あらすじ・内容
ある夕方、保育園から千夏子に電話が入る
「夏紀ちゃんがいなくなりました」
なんと、千夏子の子が保育園から消えた
不安を募らせる千夏子の元に二本目の
電話が入る
その電話が“彼女”からのものだった
4人の女性が抱える「女」としてのジレンマ
を強烈に描き切った究極のサスペンス!
ラストで暴かれる最大の嘘とは!?


    


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ネタバレ・感想
色々な悩みを抱える4人の女性の視点で
物語は展開していく
中盤まではドロドロしたサスペンス
だったが先の展開が気になり一気読み
考えさせられる作品だった


千夏子
・息子の夏紀を愛せず子育てに悩む
・不妊治療をきっかけにブログ開設
・ブログで虚偽の生活をアップする

結子
・アパレルショップ勤務(店長)
・子供は欲しいが夫が本気に考えてない
・顧客の夕香とプライベートでも付き合う
・千夏子のブログに救いを求める

春花
・夏紀の保育園で働く保育士
・先輩保育士ミポリンのパワハラに悩む
・恋人と結婚することで現状を打開したい

柚季
・夫と娘の杏とタワマンに住む
・近所のスーパーで千夏子と知り合う
・以前のママ友との人間関係に悩む

夕香
・結子の顧客
・柚季に嫉妬している
・夫と子供との関係に悩む


4人の女性は保育園や千夏子のブログに
よって繋がりを持っていく
夕香は千夏子のブログを柚季が書いた
ブログと勘違いして、柚季に嫉妬して
杏を誘拐しようとした
(夏紀はそれに巻き込まれた)
結子がガソリンスタンドで夕香を
発見して全てを理解し何もなかった
ように振る舞い保育園へ送り届けた


一線を越えなくて本当に良かった
結子のとっさの行動で丸く収まった
登場する女性はみんな悩みを抱えていた
隣の芝は青くみえるし、自身に悩みが
あれば、より他人が良く見える
悩みのない生き方をしている人はいない
置かれた環境やそれぞれの価値観の
違いからすれ違いが起こる
本作は不妊治療や子育てがテーマで
知らず知らずの内に子供が事件に
巻き込まれてハラハラした


千夏子の自分より不幸な人を見つけ
優越感に浸る気持ちは理解できるが
ブログのアクセス数やランキングの為に
他人の写真を勝手に使用したり
悩み相談に対して、いい人ぶりながら
わざとこじれるように誘導するのは
人間の闇の部分が見えてゾワゾワした


夏紀がかわいそうで切なかったが
ラスト千夏子が本当に大切なことに
気付いて良かった
家族3人で洗車に行き、ドライブを
楽しんだり、たくさんの思い出を作って
いく明るい未来が想像できた
終盤は登場人物が繋がっていき
みんなが少しずつ前向きになって
いったので本作に良かった


深読みすると、おそらく
千夏子のパート先のパートリーダー
は夕香の母親だろう
二人ともサバサバしているし
バイタリティもあって似ている
きっと夕香も自身の母親のように
強くて優しい母親になってほしい 


サスペンスの中に子育てや不妊、
仕事や人間関係に苦しむ登場人物
の心理が丁寧に描かれていた
人と比べるのではなく、自分自身
としっかり向き合うことが大切
だと考えさせられた作品でした

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