読書好きのサラリーマンです オススメの本を紹介しています! 生活に活かせる情報も発信中(^_^)/

texture-1048860__480



こんな人にオススメ
・騙されたい
・一気読みしたい
・ミステリーが好き


あらすじ・内容
ライターの銀次郎は元妻・聡美が
引き起こした医療ミス事件を探ることに
患者の女性は、自然と血が溶ける溶血を
発症し、治療の甲斐なく死亡してしまう
死因を探るうちに次々と明かされる
驚きの信実と張り巡らされた罠
はたして銀次郎は人々の深層心理に
隠された真相にたどり着けるのか!?
ノンストップ・ミステリー!


 


-------------------


ネタバレ・感想
銀次郎シリーズの第一弾
医療ミステリーで専門用語が出て難しいが
銀次郎が調べていくので知識が無くても
問題なく読み進めることができた


銀次郎は訴えられた元妻を取材する
未練たらたらの下心で調査を進めるのが
人間くさくて良かった
展開が二転三転して面白く銀次郎の
視点で一緒に真相に迫っていく


聞き込み調査でゲームセンターにいた
綿貫愛の友人・新山ミカから綿貫愛は
不倫をしていてよく出かけていたと
いう情報を得る
また、調べていくうちに綿貫愛には
妹の瞳がいること
それぞれ瞳は父親、愛は母親の連れ子
だったという事実を知る


そして、銀次郎は溶血の原因を突き止める
愛は海外からアルツハイマーの薬を購入
して注射をしていて、その副作用で
溶血していた
そのことを雑誌に書いて発表して
聡美への訴えを取り下げることに成功する


愛は不倫で出かけていたのではなく
入院する父親の元を訪れていた
愛はアルツハイマーではなかったが
瞳のフリをしながら自身に注射を打たせ
父親のリハビリをしていた


愛の友人・新山ミカは妹の瞳だったことは
違和感から推理することはできた
彼女が物語のキーになっていて
愛がアルツハイマーのリハビリの為に
ゲームセンターに連れてきていた


しかし、これだけでは終わらない
父親の綿貫圭一の元妻(瞳の母親)
自殺した母親の元夫(愛の父親)
がから事実衝撃の事実が明かされる



聡美は愛の義姉だった!



これは予測できず騙されました
タイトルの付け方も良くできている
最後までハラハラして面白く一気読み

銀次郎と一緒に踊らされました(笑)
浦賀作品のどんでん返しにやられたー
ミカが銀次郎を覚えていたことは
未来に希望が持てて嬉しかった
銀次郎もこれから頑張って欲しい
シリーズ物なので銀次郎に注目したい
作品の順番としては・・・



第二弾
「彼女のために生まれた」
銀次郎は母親を高校の同級生に殺される
母はなぜ殺されたのか真相に迫る


第三弾
「彼女の倖せを祈れない」
銀次郎の同業者・青葉が殺される
その裏には青葉が掴んだ特ダネがあった
その真相を探り調査する


第四弾
「彼女が灰になる日まで
銀次郎は長い昏睡状態から目覚める
そこは“目覚めた人は自殺する病院”だった
調べてみると実際にその事実はあった!


銀次郎ファンになった人
どんでん返しが好きな人には
どれもオススメです
気になる方は是非読んでみて下さい

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

amsterdam-1998140__480


こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・ミステリーが好き
・ダークヒロイン物が読みたい


あらすじ・内容
高級ホテル宴会場で17名が毒殺される
事件が発生した
犠牲者の一人、国会議員・日坂浩一は〈1〉
と記され紙片を握りしめていた
防犯カメラの解析で衝撃の事実が解明する
世間を騒がせた連続猟奇殺人に関与し
医療刑務所を脱走し指名手配中である
「有働さゆり」が映っていた
さらに、大型バスの爆発、放火殺人・・・
そこには謎の番号札と有働さゆりの
痕跡が残されていた──
戦慄のダークヒロイン・ミステリー!





------------------

ネタバレ・感想
嗤う淑女シリーズ第3弾!
今回は「カエル男」シリーズの有働さゆり
が登場して美智留とタッグを組む
二人のダークヒロインを中心として
犬養、古手川、御子柴まで登場するし
作品間リンクがあり嬉しかった


美智留とさゆりが組んだらどんな展開に
なるのかと想像しながら読み進めた
どちらも頭が恐ろしく切れ行動力がある
“最凶”の二人から目が話せなかった


美智留は過去の「嗤う淑女」シリーズでは
一人ずつ処理していたが
今回は無差別的な殺人計画が多かった
番号札に何か関連があるかと思いきや
警察をミスリードする為の道具だった
大量殺人の裏には別のターゲットがいて
それは美智留と面識がある者達だった
過去の自分を知る人物を殺していた
その為だけに関係のない人を巻き込んで
事件の真相を隠していた
殺人をゲーム感覚で楽しんでいた


もくじを見ると〈5〉は有働さゆりと
なっており最後は二人の対決に!

さゆりは美智留からターゲットにされる
しかし、さゆりも反撃のチャンスを覗う
互いに牽制する心理戦はハラハラした
さゆりが簡単にやられる訳がないし
かといって美智留が失敗する姿は
全く想像できない
この章は展開が気になり一気読みだった


終盤の電車内の攻防が面白かった
「死ぬことよりも退屈の方が怖い」

あまり本心を見せない美智留が
唯一自身の心を見せた瞬間だった
落ち着いた様子には怖さがあった
絶対絶命の状態でさゆりが取った行動は
自身の親指を噛切り手錠から脱出!!
これは予想できなかった
さゆりもやっぱり怖い((((゜д゜;))))
彼女達には絶対出会いたくない


今回の終わり方は続編に繋がりそう
さゆりは古手川が捕まえて欲しい
美智留は絶対に捕まらないと思うが
毒島あたりと手に汗握る心理戦を
繰り広げたら面白いと思う
万が一捕まったとしても御子柴に依頼し
「嗤う淑女 御子柴編」がありそうだ
やっぱり中山七里は面白い
これからの淑女シリーズが楽しみです

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

pond-16643__480


こんな人にオススメ
・一気読みしたい
・ダークな話が好き
・深く考える作品を読みたい


あらすじ・内容
死に至る病に冒されたもの奇跡的に
一命を取り留めた男
生きる意味を見いだせず全ての生を
憎悪し、その悪意に飲み込まれ
ついに親友を殺害してしまう
たが、人殺しでありながらそれを
苦悩しない人間の屑として生きること
を決意する──
人はなぜ人を殺したらいけないのか?
罪を犯した人間に再生は許されるのか?
究極のテーマに向き合った問題作!




-------------------

ネタバレ・感想
本作も中村文則らしさ全開だった
「狂気」×「悪」×「ダーク」な物語
人をなぜ殺したらいけないのか?
という究極のテーマで読み応えがあり
重い話だったがとても面白かった


致死率80%の重い病気が奇跡的に治った
主人公は生きる意味を見いだせず
自殺を試みようとした時に偶然に親友
に出会い衝動的に殺してしまう
主人公は異常な精神状態な中で人殺し
でありながらもそれを苦悩しない“悪魔”
のような人間として生きる事を選択する


善悪の基準は人間が作った価値基準
であるから“人を殺したらいけない”
という問いに対しての答えは無い
と大学時の主人公は考えていた
確かに、人を殺してはいけないが
その人に立場や置かれた状況によって
は変わるのでその考えは正しいと思う
作中でもリツ子の娘を殺した犯人が
出所し同じ犯行を繰り返そうとして
遺族から殺されたが、この殺人に対しては
全く悪いとは思わなかった
遺族と同じ状況であればほぼ全員が
同じ行動を取っていただろう


主人公は人殺しであるという事に苦悩しない
屑のような人間として生きる事を選択して
いるが、常に罪の意識を抱え苦しんでいた
読んでいて本当に疲れる程だった


出所後の元少年との対比も描かれていた
苦悩し続ける主人公と全く反省せずに
新作のゲームソフトを購入する為に
朝早くから行列に並ぶ元少年
主人公もかつてはこの元少年のように
悪い人間になろうとしていた
しかし、違和感に感じ戸惑っていた
少女を見捨てずに助けた事からも
悪人ではなく人間らしくなっていた


祥子や武彦との出会いも主人公を変えた
特に祥子に対しては「幸せになってほしい」
と心から思っていた
リツ子がいなかったら主人公はまだ
暗く沈んだ悪人のままだっただろう


終盤にリツ子が発したセリフ
「どこかで、苦しんでいてもいいから
生きなさい。わたしも、同じように
生きているから。」
には主人公同様に涙した
リツ子にK の母親を映していただけに
許しを得たように思ったのかもしれない


ラストは警察に出頭していたが病気が
再発して警察が管理する病院に入院する
手記はここで書かれていた
同じ病気でも主人公の気持ちは穏やかで
落ち着いていた
そこでKを殺したら自分を、最後まで
抱えていく事を決意する
このラストシーンには一筋の光が
差したように思えて良かった


ラストの注釈として
「アルファベットの混乱を避けるため
主に仮名を用いた」とはどういう事か?
「去年の冬、きみと別れ」のラストと
同じように感じたし
作者はアルファベットや仮名にこだわりが
あるように思えた

主人公が親友の名前を「K」としたり
罪の意識を抱えながら生きる事は
夏目漱石の「こころ」を意識している

また、ドストエフスキーの「地下室の手記」
にも色濃く影響がされている
内容としては人間は 2×2=4 のような
数学的、合理的な存在じゃない
もし、人間がそんな存在なら機械と同じ
それは人間といえるのか!?
ドストエフスキーは地下室人(自身)を
通して人間らしさを問い掛けている
哲学的な事は難しく分からないが
苦悩する事自体が人間らしいという事
が描かれている


本作を手記形式にする事でより
客観的に物語を表現していた
なぜ人を殺したらいけないのか?
の明確な答えは出なかったが
罪を犯した人間が再生する為に最も
必要な事は罪の意識を抱える事であり
許される事は人にもよるがあると
作者は主人公を通して表現していた
難しいテーマでしたが満足な1冊でした!

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

↑このページのトップヘ