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こんな人にオススメ
・一気読みしたい
・頭脳戦を楽しみたい
・どんでん返しが好き



あらすじ・内容
旧知の経営者仲間が集う「箱根会」
その夜、中条夏子はかつての親友
である黒羽姫乃を殺害した
愛した男の命を奪った女の抹殺を
自らの使命と夏子は信じていた──
証拠隠滅は完璧で、さらに死体が握る
“カフスボタン”が予想外の人物像へ
疑いを向ける
夏子は完全犯罪を確信した
しかし、ゲストの碓氷優佳は姫乃が
残したメッセージの意味を見抜く
最後に笑う「彼女」は誰か……



    




――――――――――――――――――――――


ネタバレ・感想
碓氷優佳シリーズ三作目で今回も
鋭い推理が冴え渡る
一作目「扉は閉ざされたまま
二作目「君の望む死に方
同様にハラハラした頭脳戦だった


倒叙ミステリーになっており
犯人の視点で物語が展開する
完璧に証拠隠滅したはずだったが
死体には見覚えの無い“カフスボタン”
が握られており自体は一変する


なぜ“カフスボタン”があるのか?
犯人の夏子自身もこの謎に挑む
この一風変わった設定が面白い
姫乃自身が握ったと考えると
なぜ夏子を助けるような事をしたのか?
良太に罪を擦り付ける意味も分からない
先の展開が気になり一気読みだった


また、「君の望む死に方」に出てた
堀江比呂美が本作にも登場
碓氷優佳の友達になってるし(笑)
犯人には興味のない碓氷優佳
夏子に比呂美の恋について相談し
ついでくらいの感覚で夏子と話す
「中条さんは逮捕されちゃいますから」
これには冷徹すぎて驚いた( ´゚д゚)
カフスボタンの謎を解きたい夏子は
そのまま優佳と対峙する


優佳は全ての謎を解いていた
姫乃も夏子同様に殺す機会を待っており
刺し違える覚悟でいた

【夏子が死んでいた場合】
→カフスボタンを手に入れる
→夏子を殺す(焼酎の瓶や鈍器)
→カフスボタンを握らせる
→良太を犯人にして脅す
→良太を利用し死体を処理

カフスボタンは良太を利用する為だった
良太と話し込んでいたのは計画の一部
お土産としての焼酎を凶器に使用する
死体や凶器の処理まで計画していた
姫乃恐ろしい((( ;゚Д゚)))


そして、優佳のこのセリフ
「どちらかといえば、黒羽さんの計画
の方が成功してほしかった気がします
その方が美しいから
優佳もっと恐ろしい((( ;゚Д゚)


そして、ラストではどんでん返しが!
車に乗り込む夏子は胸騒ぎを感じる

・珍しい姫乃の遅刻
・姫乃は車が趣味
・車で死体を処理する計画

気づいた時には遅かった
下り坂でブレーキが効かない!
ガードレールの切れ目に勢いよく
突っ込む描写で物語は幕を閉じる
姫乃の方が数段上手だった
優佳はどこまで読んでいたのか?
おそらく全て推理してたのだろう
今回も石持ワールドを楽しめた
ロジカル好きにはオススメの1冊です
石持さんアイスピック好きだなー

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