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こんな人にオススメ
・サクサク読みたい
・仕事や会社に不満がある人
・個性的なキャラを楽しみたい



あらすじ・内容
大手広告代理店を辞め、食品メーカー
「珠川食品」に転職した佐倉涼平
入社早々、販売会議でトラブルを起こし
リストラ要員収容所と恐れられている
「お客様相談室」へ移動になった
クレーム処理に奔放する涼平
実はプライベートでも半年前に
彼女に逃げられていた
ハードな日々を生きる彼の奮闘を
神様は見てくれているやいなや・・・
サラリーマンに元気をくれる傑作小説



    



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ネタバレ・感想
あー面白かった(о´∀`о)
佐原や篠崎、羽沢に宍戸のキャラが良い
登場人物に人間味があって楽しめた
珠川食品は問題がある会社だが
弊社も負けていない(笑)


・給料が安い
・サービス残業 
・意味の無い会議
・明らかに無理なノルマ
・有給はあるが使えない
・好き嫌いで決まる考課
・頑張っても評価されない
・会社とお客の間で板挟み
・特定社員へのえこひいき
・1つのミスで評価が下がる
・部署間の連係が取れていない
・魅力の無い新製品ばかりできる
・売りたくない製品を売らされる
・社員の士気を上げる環境がない
・現場の声を上げても改善されない
・ミスや失敗を恐れチャレンジしない

うわー書き出したら結構ある(ToT)
働いていく上で日々ストレスを感じる
何の為に一生懸命頑張っているのか?
何で自分は悪くないのに謝るのか?
会社とは何なのか?


働いていたら誰もが一度は感じる事
佐原のこの問いに対する篠崎の言葉が
深くて心に残った


「おでん鍋といっしょだよ」
「ほら、狭いところでぐつぐつ煮詰まってさ、部長だ課長だ役員だなんて言ったって、
しょせん鍋の中で昆布とちくわが、
どっちが偉いかなんて言い合ってる
ようなもんだ。考えてみ、このおでん屋じゃ
牛スジが一番高くて偉そうだけど、
他の食い物屋へいけば使っちゃもらえない。
こんにはここじゃ安物だけど、
味噌田楽の店に行けば堂々のエリートだよ」


ちくわぶ
→専門職

ちくわ
→転職可能
 
じゃがいも
→おでんでは平社員
→肉じゃがでは共同経営者
→じゃがバターでは社長


例えが的確で面白かった
味が染み込んだ大根は会社にとって
必要不可欠なベテラン社員と言える
同じ材料(人間)でも環境によっては
輝くこともあれば、逆の場合もありえる
その人らしく生きる事が何より大切
と佐原に持論を語っていた


篠崎は遅刻魔で時間があれば(無くても)
競艇場所に足を運んでいる問題児だが
クレーム処理は完璧にこなす
佐原はいい意味で篠崎から影響を受け
どんどん成長していく
佐原は夜の公園で出会ったジョンが神様的
な存在と思っているが、本当の神様は篠崎
だっと思う



ラストでリンコに会えて良かった
将来はげんこつラーメンで働くのか?
篠崎と謝罪請負会社を起業すのか?
どちらにせよ、明るい未来が見えた


日々働くサラリーマンは佐原同様に
仕事や会社で悩み苦しんでいる
上手くいかない事の方が多い
しかし、この小説を読めば不思議と
明日からまた頑張ろうと元気になれた
サラリーマンにオススメの1冊です!

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