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こんな人にオススメ
・ゾワゾワしたい
・一気読みしたい
・どんでん返しが好き



あらすじ・内容
第1話 あの子はついていない
中学生の茜里は引っ越してきた中古の
一軒家で怪奇現象に見舞われる
・知らない髪の毛が落ちている
・突然テレビが消える
・花壇に顔の形をしたシミができる
ささやかでも気になることの連続に戸惑う
彼女がある夜、カーテンから外を覗くと
庭に見知らぬ男性の姿が──

第2話 その家には何もない
不動産仲介業者の朝見はフリーライター
の高田に「曰くつきの物件」を紹介して
ほしいと頼まれる
次々に貸借人が入れ替わる家の話を
したところ、「内覧がしたい」と言う高田
押し切られて向かったのは、最近まで
中学生の娘と母親が住んでいた一軒家で…

第3話 そこにはいない
「2年前、ここに死体を埋めた」
新たな住人は語り始める
この家で起こった「ある事件」について

その家にはなぜ人が居つかないのか?
関係者の3つの物語性から浮かび上がる
存在とは──?
どんでん返し、ヒト怖、怪奇……
翻弄の“家”ホラーミステリー!


        


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ネタバレ・感想
「人が居つかない家」を舞台にした物語で
ホラーとミステリーの両方を楽しめた
第1話では怪奇現象が怖すぎた
茜里は妹・春歌が拾ってきた人形が
気になって捨てることにするが……
捨てても捨てても戻ってくる
ベタなホラーだが怖かった((( ;゚Д゚)))
しかし、驚くべき事が終盤戦にわかる
なんと、妹・春歌は既に死んでいた!!
つまり3人家族ではなく2人家族
茜里は妹・春歌の幻覚を見ていた

残る謎は茜里が窓の外に見た男は何者か?
父親なのか?不審者なのか?幻覚なのか?
いずれにせよマンションに引っ越して正解
茜里と母親は幸せに暮らしてほしい


第2話では不動産仲介業者の朝見と
フリーライターの高田が登場する
曰く付きの物件を紹介してほしいとう
高田に押し切られて貸借人が次々と
入れ替わる家を紹介する
高田は家で起こる怪奇現象に興味を持つ
朝見は霊感が少しあるが家に対しては
何も感じていない様子だった
高田は家を借りようとするも
近所に住んでいた三ツ谷が先に契約する
独り暮らしなのに一軒家に引っ越し
この男怪しすぎる(  ¬ ω ¬  )


そして、第3話で真相が明らかになる
三ツ谷は姉のような存在の叔母・恭絵
を心の拠り所にしていた
三ツ谷が借りた“曰く付きの家”は元々
恭絵が住んでいた持ち家だった
恭絵が自殺した為、売りに出され
現在の大家が手にしていた
三ツ谷は恭絵の気配を家から感じていた
その為、他の人が住んで恭絵の気配が
消える事を恐れていた
三ツ谷は家を借りた人たちに嫌がらせ
をして家から追い出していた
これにより賃借人が次々に変わっていく
“曰く付きの家”を作り出した原因が判明
三ツ谷、良い人に見えるてヤバすぎる
しかも、殺人まで犯していた
(実際は倉木は自殺なので死体遺棄)
前の住人で行方不明になっている倉木は
三ツ谷が家の床下に埋めていた!
もう怖すぎたる((( ;゚Д゚)))

念願の家を借りた三ツ谷は倉木の死体を
処理する為に床下を掘り起こすが
倉木の死体がない(゜〇゜;)?
そこに大家の橋口が呼び鈴を鳴らす
そこで橋口が発した言葉に驚愕する

「もう掘ってみたのね」
「今夜のうちに掘り出して、明日棄てに
行くつもりだったでんょ?
引っ越しが終わったばかりなのに
働き者ねえ。でも、やるべきことを
後回しにしないっていいことよ」

「大丈夫よ、あれなら、
もう異動させたから」

橋口は全てを知っていた
死体を処理していたのは橋口だった!
しかも、笑顔で楽しそうに話してるし
この大家が一番ヤバイ((( ;゚Д゚)))
面倒見が良くていい人そうなのに…
三ツ谷を殺人犯と思っているのに
全く怖がってない様子だし
やっぱり幽霊よりも人間が一番怖い


朝見が見た女性の幽霊は女装した倉木
で家には何も憑いていなかった
三ツ谷に倉木の霊がついていた!
倉木も中々執念深いなー
朝見が思う幽霊になる人とならない人
の違いは、その人を思い出す人が
いるかどうかだった
死んだ側に未練があり、生きてる側も
その人のことを考えて、それが一致
したときに幽霊になるという答えだった
確かに朝見の考えは一理ある
この世に未練があるだけでは死んでも
幽霊になれないような気がした 

 
そして、ラストは誰かに思い出して
もらう為に“初恋の恭絵”と“友達の倉木”
の話を朝見に語るシーンで幕を閉じる
三ツ谷は自殺をすると思うが自身のこと
を朝見に話しているので、幽霊になって
この家で恭絵や倉木と一緒に暮らすつもり
なんだろうか?
幽霊になれば三ツ谷は恭絵に会えるのか?
家に何も憑いていないことから
彼女はそこ(家)にはにいなかったが
三ツ谷の心の中に居続けていた


家に自分の物ではない髪の毛があったり
テレビが勝手についたり夜中にトイレが
流れた音がして人の気配があれば怖い
茜や母親はさぞ怖かっただろう
ホラーかと思いきやミステリーになり
終盤に人が居着かない原因が判明する
そして、サイコパス大家の衝撃Σ(;゚∀゚)ノ
本当に大家の橋口が怖すぎた
暑い夏にオススメの1冊でした

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