
こんな人にオススメ
・騙されたい
・ハラハラしたい
・イヤミスが読みたい
あらすじ・内容
猟銃を持った殺人犯が、妻・友貴子を
人質に我が家に立てこもる
末永淳一は、妻を無事救出する為、
警察を出し抜き、犯人と交渉を始める
警察とテレビカメラに包囲される中、
周到に準備を進める淳一が秘す慟哭の
真実とは!?
二度読み必至の本格ミステリー!

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ネタバレ・感想
あー騙された(≧口≦)ノ
これが極上のキタムラマジックか?
妻・友貴子の安否が気になり一気読み
ハラハラする展開の連続で面白かった
物語はチェスに例えられていて
白のキング・・・淳一
黒のキング・・・石割(殺人犯)
白のクイーン・・友貴子
警察にまかせられない淳一は犯人と
直接交渉を進めていく
友貴子を助けたい一心で行動する淳一
何とか警察を出し抜き犯人と友貴子を
家から脱出させることに成功する
しかし、犯人は気が立っている
これからどう逃亡するのか?と
考えていたら石割から衝撃の一言が!!
「サツの奴らが知ったら腰を抜かすぜ
おい、旦那。お前、なんだって、
──奥さんを殺したんだよ」
何と!友貴子は死んでいた( 。゚Д゚。)
友貴子を殺したのは淳一なのか!?
ここで一気に混乱した
そして、終盤で真相が明らかになる
犯人の運転していた車が警察に見つかり
後部座席にはガムテープでぐるぐる巻に
友貴子が転がっていた
死んでいるかと思いきや生きていた!
生きていて良かったけど
どうなってるんだ(;´゚д゚`)?
立てこもり事件の真相は……
友貴子が三季を殺害する
(ショックで殺した記憶はない)
→そこへ淳一が帰宅
→死体の処理の為、淳一が外出する
→そのタイミングで石割が立てこもる
(友貴子は淳一が避難させていて不在)
→三季の死体を人質にする
(人質がいないと警察が突入する)
→淳一はこの状況を利用し打開を図る
→石割を家から脱出させる
→全てを知っている石割を毒殺
→石割と三季の死体を処分する
→友貴子に芝居をさせて
石割は川に流されたと証言する
淳一は妻を人質にされている割には
落ちついていて違和感があった
また、序盤で石割が言った
「サツは無理でも、おもめえとなら取引が
出来るかも知れねえな」
も引っ掛かっていた
人質が友貴子ではなく三季であり
しかも、死んでいるとなれば府に落ちる
淳一
→友貴子の殺人を隠蔽したい
勘違いした犯人を使うしかない
石割
→“妻”を殺した淳一となら取引できる
人質が死んでいるので警察との取引✕
(実際は妻ではなく、三季の死体)
あらすじには妻・友貴子が人質で
妻を助けるために淳一が交渉すると
あったので少しズルい気がするが
黒のクイーン(三季)が出てこないと
いう大きなヒントはあった
これには全く気付かなかった(^_^;)))
全てが死体を隠す為の行動だった
淳一の本当の敵は石割ではなく警察で
友貴子を守るために起こした行動だった
これから淳一と友貴子はどうなるのか?
続きが気になる終わり方だった
将棋ではなくチェスに見立てていて
白黒(善悪)があり死んだら終わりという
人間らしさや悪意や希望を表現していた
重い作品だったが、作者のトリックは
見事でおもいっきり騙されました
一気読み必至の作品でした!

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