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こんなにオススメ
・騙されない自信がある
・叙述ミステリーが読みたい
・クローズドサークル物が好き
 


あらすじ・内容
雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、
スターウォッチャー、売れっ子女性作家
癖の強い面々が集められた
交通が遮断され電気も電話も通じなく
なった隔絶した世界で突如発生する
連続密室殺人事件!
華麗な推理が繰り出され解決かと
思った矢先に大どんでん返しが!?
見事に騙される快感に身悶えする
名作ミステリー!
 

  


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ネタバレ・感想
あー完全に騙された(≧口≦)ノ
序盤の記述にあった注釈

“ここで本編の探偵役が登場する
探偵役が介入するのは無論偶然であり
事件の犯人では有り得ない

これに見事にミスリードされた
探偵役=星園詩郎
とほとんどの読者は騙される
和夫がワトソン役なのでホームズ
は相方の星園と思ってしまった
このへんの書き方が上手い
また、早川麻子はいないと
思いきやちゃんと登場していた
TV局の廊下で杉下と派手にぶつかった
小柄な女性が麻子だった!!
彼女こそが本当の探偵役だった
確かに帯にあったようにフェアだった


物語は探偵役の星園と和夫のやりとり
が面白く一気読みだった
王道のクローズド物でワクワクした
明くる日、岩岸の死体が発見される

・夕食以降に岩岸の誰も姿を見ていない
・11時前後に和夫が痴話喧嘩を聞く

アリバイから11時前後に岩岸の部屋で
痴話喧嘩ができたのは財野と嵯峨島のみ
第2の殺人で財野が殺されたので
嵯峨島が犯人と推理したが見事にハズレ


和夫が聞いた痴話喧嘩が間違いと
分かり、真の“探偵役”である麻子
が差した犯人は星園だった!
この時には驚いた( 。゚Д゚。)
探偵役は犯人から除外してたから
完全にノーマークだった
星園は和夫の痴話喧嘩を聞いたという
証言を利用して自身のアリバイを作り
最終的に和夫に罪を着せようとしていた


殺人事件が起きた日に、誰が犯人か
わからない状態で酒盛りするのは
流石にどうかと思った(笑)
殺人犯と同じ空間にいるストレスから
飲まずにはいられなかったんだろうが
それなら、部屋で飲むべき

また、ヤカン警報装置の意味がわからない
不発だったことを証明したところで
紐を結べない嵯峨野が犯人から除外
されるだけで星園にはメリットはない


本作はアリバイや動機やキャラ設定
など突っ込みどころ満載だったが
斬新なトリックが凄かった!!
しっかり読んだ人ほど騙される
星園がいいキャラだっただけに
この作品だけで終わるのは惜しい

安孫子武丸の「殺戮にいたる病」
筒井康隆の「ロートレック荘事件」
殊能将之の「ハサミ男」
を読んだ時以来の衝撃だった
叙述ミステリー好きにはたまらない
大満足な1冊でした!

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