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こんな人にオススメ
・ゾワゾワしたい
・ミステリーが好き
・短編集が読みたい



あらすじ・内容
「もういいんです」人を殺めた女は控訴
を取り下げ、静かに服役したが……
鮮やかな幕切れに新の動機が浮上する
表題作をはじめ、恋人との復縁を望む
主人公が訪れる「死人宿」、美しき
中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」
ビジネスマンが最悪の状況に直面する
息詰まる傑作「万灯」他、「夜警」、「関守」
の全六編を収録
史上初めて三冠を達成したミステリー
短編集の金字塔、山本五郎賞受賞作
2015年第12回本屋大賞7位





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ネタバレ・感想
6作の短編集ミステリーはどの話も面白く
推理しながら読むのが楽しかった
長岡弘樹の「傍聞き」や結城信一郎の
#真相をお話しします」のように
短編にするのがもったいないくらい
どの話も読ませる力があった


「夜警」
殉職した新人警官に何があったのか?
なぜ発泡したのか?
発泡した理由は暴発した事を隠すため
つまり、不祥事での処分を隠して処分
をまぬがれようとしていた
新人警官の不審な行動や違和感の
描き方は見事だった
自分から事件を起こしていたという
意外な展開が良かった



「死人宿」
2年前に失踪した元妻を追いかけ
山奥にある温泉宿にたどり着いた
そこは自殺の名所だと知らされる
そして脱衣所に残された遺書を発見
遺書は3人の中で誰の物か?
遺書の持ち主を見つけ自殺を防ぎ
ハッピーエンドと思いきや……
もう一人別に自殺者志願者がいた
すでに死んでいたという結末( 。゚Д゚。)
読後感が悪すぎる
救えた命と救えなかった命の対比や
切なさが物語をに深みを出していた




「柘榴」
さおりは大学のはゼミで知り合った
成海と婚約関係にあった
母は結婚に賛成だったが、父は反対
さおりが妊娠すると、父は諦めて
さおりと成海は結婚した
二人の間には娘が生まれ長女は夕子
次女は月子と名付けれ美人姉妹だった
成海は定職に就かず家庭は苦しい
さおりは離婚を決意するが……
身近で母は働いて、父は働いていない
のを見ていながら父側につくのが
理解できなかった
夕子の本当の目的がわかった時は
怖くてゾワゾワした((( ;゚Д゚)))
女にそこまでさせる成海も怖いし
得たいが知れない不気味さがあった
人間の狂気を感じた作品だった


「万灯」
殺人が思いもよらぬ形(コレラ)で
発覚するという話だった
伊丹がぶっ飛んだサイコパスだった
仕事の為に殺人を犯すのはヤバい
経済成長の為とはいえ殺人を
正当化する倫理観が怖い
村人たちはコレラに感染させる
目的で飲み物を振るまっていたのか?
本当に歓迎していたのか?
ラストで主人公が詰む展開が良かった



「関守」
ホラー、都市伝説、ミステリーと色々
なテイストがあり面白かった
この話が一番好きだった
先輩ライターに「死を呼ぶ峠」のネタを
提供してもらい、主人公は問題の峠
までの道中にある喫茶店に入る
店主のおばあさんは事故を知っていて
主人公は取材を続けていくが……
このおばあさんが犯人だった!
コーヒーに入れられた睡眠薬
色のついた飲み物怖い((( ;゚Д゚)))
おばあさんが主人公を先輩ライター
と勘違いする展開がゾクゾクした
本当ににありそうで怖かった
主人公もまさか犯人に取材する
とは思っていなかっただろう
これからもおばあさんは娘と孫を
守るからまだまだ事故が続くだろう
世にも奇妙な物語みたいで良かった



「満願」
表題作でこの話も面白かった
借金返済を迫る人物を殺害した妙子
妙子には実刑8年の判決が下される
しかし、妙子は控訴を取り下げる
妙子が控訴を取り下げた理由は?
本当の目的は殺人ではなく
掛け軸に血が付けるためだった
事件の証拠品となるので掛け軸は
検察へいくので差し押さえを免れる
そこまでするか?とも思ったが
人によって価値が違うし妙子に
とってはとても大事な掛け軸だった
人それぞれ価値観が違うという話で
意外な結末は予想出来なかった
主人公の若さと全てを隠し通した
妙子のしたたかさやミステリアス
な雰囲気の対比が良かった


どの話もクオリティが高いし
違ったゾワゾワ感があって良かった
伏線もしっかり回収するし
意外な展開の連続で楽しめた
一番怖いのはやっぱり人間だった
夏の夜にぴったりの1冊でした

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