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こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・ミステリーが過ぎ
・どんでん返しを楽しみたい



あらすじ・内容
大学の非常勤講師でありジャーナリスト
の田島は、生活保護も受けずに餓死した
母娘の事件を調べていた
ある日、浄水器の悪質な訪問販売に
居座られている隣人の姉妹を助け、
その姉妹を通じて刑事の緑川と知り合う
緑川から、いくつかの合同事件に悪質な
訪問販売が関わっている事を聞いた
田島は事件を追うが、やがて自身も
奇怪な事件の渦中に捲き込まれていく! 


 


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ネタバレ・感想
前川作品は「クリーピー」が良かったので
本作も期待しながら読み進めた
まず、訪問販売怖すぎ((( ;゚Д゚)))
悪質な業者に当たったら嫌すぎる


クリーピー」は人間の怖さがあったが
本作は謎解き要素の方が多かった
タイトル通りに暴虐、残虐、凶行な
物語をミステリーに絡める手法は上手い
先の展開が気になり一気読みだった


事件を追うがジャーナリストの田島は
真相に近づくにつれて自身も事件に
捲き込まれていく
陰湿で不気味な雰囲気は作品から
滲み出ていてリアリティがあった
ジャーナリストて刑事は敵対する事が
多いが田島と緑川はいいコンビだった


美咲は松本由子の妹だけあって
事件の真相を知ろうとする執念を感じた
水道局に話を聞けたり、その様子から
ハンガーストライキを感じたりと
いい複線になっていた
一見脇役に思えた優しい勝呂が餓死事件
に関わっていたのには驚いた( 。゚Д゚。)
美咲を殺さないで欲しかったなー
「視野」の木村が急に事件に興味を
無くしていたのには違和感があった
まさか、裏で勝呂から大学教員の職を
斡旋されていたとは……
餓死事件から訪問販売殺人へ記事の
内容を誘導していた


竜之介冬子の姉妹はどこか謎めいていて
物語のアクセントになっていた
冬子と詫間の関係は予想できなかった
手首小包のシーンはグロかったが
詫間の手首じゃなくて良かった


残る謎は3つ
・詫間は生きているのか?
→しぶとそうだから生きている
 冬子と幸せに暮らしてそう

・勝呂は生きているのか?
→姿を消しすくらいだから
 ひっそりと生きている
 おそらく捕まらないだろう

・駅のホームで田島を襲ったのは誰?
→勝呂ではなさそう
 浅野のグループの確率が高い

作中では書かれていないので
読書に委ねる終わり方だった
解説にあったようにイヤミスならぬ
“エグミス”な物語だった
サスペンス要素もあり満足な1冊でした

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