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こんな人にオススメ
・“家族”を考えたい
・ミステリーが好き
・どんでん返しを楽しみたい



あらすじ・内容
古い実家を取り壊して、家族ばらばらに
転居することになった喜佐周
引っ越し直前、いつも家にいない父を
除く家族総出で片付けをしていると倉庫
で不審な箱が見つかり、中には世間を
騒がしている【神社で盗まれたご神体】
にそっくりなものが……
「いっつも親父のせいで馬鹿な事が起こる」
過去のとある出来事により、父の犯行を
確信する一同だった
返却し許しを請うため、ご神体とともに
車で青森へ向かう周たちは、道中で
いくつかの違和感に気付く
もしかして「父さんは犯人になれない?」
疑心暗鬼の家族ドライブが始まる!


   


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ネタバレ・感想
浅倉作品は「六人の嘘つきな大学生
が面白かったので期待しながら読んだ
“家族”のあり方を形を考えさせられた
序盤から物語に引き込まれた


ご神体を返しに行く道中で何者かに
追いかけられたり、巻いたと思ったら
車のタイヤをパンクされたりするし
家族の中に裏切り者がいる状況で
みんな疑心暗鬼になっていく
家族の誰がご神体を盗んだのか?
誰が嘘をついているのか?
先の展開が気になり一気読みだった


ご神体は無事?返したがページは
またまだ残っている
秋成作品にはどんでん返しがある
まず、騒動を引き起こしたのは
姉のあすなだった!!
あすなは職場に住みたかったが喜佐家
では認めてもらえないと思ったので
偽装結婚を装い家族のあり方をと問うた
仏像がいつの間にか倉庫に現れる
トリックは姉が仏像のパーツを運び
婚約者が倉庫内で組み立てた
周から倉庫は見える位置だったが
喜佐家の電話は周が必ず取るという
ルールを逆手に取り家に電話を掛けて
その隙に倉庫へ侵入していた
車のパンクは協力者の婚約者が犯人
レシートや釘は事前に準備中していて
ホームセンターには誘導していた


「家族」とはそれぞれの形があるので
正解はないが、常識や普通からズレが
あるとおかしいと感じてしまう
知らず知らずのうちに常識にとらわれ
てしまっていた
一緒に暮らしていても思いが違って
いたら形だけの家族だし
別々に暮らしていても互いを思って
いたら家族と言えると思う
籍を入れてなくても、他人が仲良く
一緒に暮らしていれば家族と言える


本作も突飛な状況や複雑に絡み合う謎
を推理するのが面白かった
読み返したら、あの時は裏でこんな事
が起こっていたんだと二度楽しめる
家族が抱える問題が明らかになる過程
もコメディタッチで描かれている


ラストで周はどちらを選ぶのか?
「夫婦円満のためキスは毎日必要?」
今までの周なら周囲の空気を読み
最も適切な自分を演じて○を選ぶ
ゴールまでは5メールの場面で
咲穂が自分を理解してくれると信じて
ご神体を抱えてゴールを目指すのか?
おそらく✕を選んで本当の家族に
なって幸せに暮らしていくだろう

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