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こんな人にオススメ
・一気読みしたい
・中山七里を楽しみたい
・考えさせられる物語が好き



あらすじ・内容
凄惨な殺害方法と稚拙な犯行声明文で
世間を震撼させた「カエル男殺人事件」
事件のキーマンである有働さゆりは
医療刑務所から脱走し、行方知らずの
ままだった
その頃、精神疾患を抱える殺人犯を
無罪にした人権派弁護士が何者かに
殺害され、遺体のそばにはあの稚拙な
犯行声明文が残されていた
捜査一課の渡瀬と古手川はカエル男の
犯行を視野に入れて捜査を進めるも
弁護士殺人は続いていく
これまでと異なる動きをみせるカエル男
に翻弄される渡瀬はある人物からひとつ
の提案を受ける・・・


    

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ネタバレ・感想
カエル男シリーズ3部作の完結編
前作の「カエル男 ふたたび」との間に
(「嗤う淑女 二人」を挟んでいるので
実際には4部作構成になっている)
続編が出たのは嬉しいが完結とは…
ダークヒロインかつシリアルキラー
の有働さゆりが今後みれないのは
寂しく感じる


前作からも思ったが刑法39条のあり方
を変えていくべきだと思った
やっぱり遺族側からしたら許せない
弁護士は仕事だから仕方ないし
加害者を弁護するのはわかる
でも、無罪になったり、罪が軽くなった
被告が再犯すれのは納得がいかない


本作も渡瀬と古手川コンビが活躍する
有働さゆりを人間の形と頭脳を持った
野生動物と表現したのはしっくりきた
また、被害者である木嶋弁護士が
「女御子柴礼二」と言われていたのは
笑ってしまった
御子柴は腹を立てるが悪辣なのは
認めていて御子柴らしいと思った
中山作品は登場人物が作品間リンク
するので登場したら嬉しくなる


物語で心に残ったシーンは二つあった
ひとつ目は終盤の渡瀬のセリフ

「SATが現場に到着する前に
俺たちが有働さゆりの身柄を
確保すればいいだけの話だろう」


渡瀬さん格好良すぎ( ´∀`)b
普段、無愛想で口が悪くて仏頂面
人使いが荒いし怖い上司だけど
このセリフには古手川同様に痺れた

二つ目は有働さゆりがショパンの
“別れの曲”を左手だけで弾くシーン
別れの曲の入りは誰もが聴いたこと
があるしキレイな旋律を奏でる
YouTubeでピアニストの人が弾いて
いるのを初めてフルで聴いたら凄い曲
中盤の変調は激しく闇や恐怖、悲しみ
が一気に押し寄せてきた
これは統合失調症である有働さゆり
の心の中を表している

有働さゆり→キレイな旋律
殺人鬼人格→変調した激しい部分

このピアノでの描き方はすごい
ワルツを踊ろう」の時にも思ったが
クラシックを上手く作品に取り入れて
いて格段に物語の厚みが増していた


あいうえお順を破るメッセージで 
御前崎を外に誘い出す計画は凄い
カエル男を作り出した御前崎を
殺すという最終目的を果たした
(前作から“お”は残っていた)
そして、有働さゆりの最後は少し
あっけない終わり方だったが
古手川の手で幕を閉じて良かった
人格統合が行われていたならば
本当につらかっただろうな
や彼女は古手川に自分を撃たせること
で古手川が受けた呪縛を解こうとした
最後に息子と同じ年の少年と少しの
時間だったが過ごせて良かった


古手川は毎回ボロボロでかわいそう
真琴と小手川の今後はヒポクラテス
で描かれていくだろうし楽しみだ
残るダークヒロインは美智留かー
ショパンの別れの曲をリクエスト
したのは美智留かと深読みした
(それか御子柴が警察よりも先に
見つけてリクエストした)
意外性やどんでん返しはなかったが
完結編として納得のいくキレイな
終わり方で良かった
次は淑女シリーズで楽しませてくれー

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