3d29b34bac075ef1f4bd96968a0bd647



こんな人にオススメ
・一気読みしたい
・考えさせられる作品が好き
・医療ミステリーが読みたい



あらすじ・内容
曙医療大学が開発した認知症治療薬DB-1
は、臨床研究で画期的な成果を上げた
ほぼ完全に脳機能を取り戻したのだ
国際的製薬企業のサニーも権利獲得に
乗り出した
ところが、一人の医者の自殺が驚くべき
策略を浮き上がらせた
「医療探偵」宇賀神晃が伏魔殿の謎に挑む


    

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー














ネタバレ・感想
先の展開が気になって一気読みだった
認知症の新薬を巡る医療ミステリーで
サスペンス要素もあって面白かった
重いテーマながら文章が軽やかで
テンポも良かったのでサクサク読めた

明石の自殺の真相は何か?
新薬で恩恵を受けるのは誰か?
新薬を投与された遺族の嘘とは?

【登場人物】
宇賀神晃
・元大学病院の内科医
・現在は心療内科で働く
・無愛想でうどん好き

新郷美雪
・中央新聞社会部の記者
・長身の美人

瓦田春奈
・カワラダメディカル会長
・潜入捜査もこなすやり手

脇本新一
・曙医科大学教授
・アルツハイマーの特効薬を開発

明石幹彦
・曙医科大学勤務
・宇賀神の親友で自殺する


明石の自殺の謎の解明するために捜査し
どんどん真相に迫るのはハラハラした
ディオバン事件、STAP細胞、相模原事件
など実際にあった事件も引き合いに出し
リアリティーがある物語になっていた
二転三転しながら新たな謎が出てくるし
読み応えがあった


明石の自殺の真相は?
→西村に殺されていた

新薬で恩恵を受けるのは誰か?
→サニー、曙医科大学、脇本
 しかし、これよりも重大なことは
 DB-1のデータ不正操作を行っていて
 副作用で脳血管をやられ患者は死亡
 その事実が表に出るとサニーは株価
 暴落の上、会社の存続も厳しくなる

新薬を投与された遺族の嘘とは?
→DB-1は実は絶大な効果があったが
 投与された患者は副作用で亡くなった
 患者遺族はそれでも幸せだったため
 投与されていない、効果はなかった
 と嘘をついていた
 (朝比奈や西村から口止めされていた)


朝比奈はDB-1のは親や配偶者を自分の
人生から排除する為ではなく、愛して
いるからこそ、もう一度、しっかりと
気持ちを通じ合わせるために使うと
主張し絶対の自信を持っていた
難しいテーマで何が正解かわからない
遺族は幸せだったし悪とは思えなかった
宇賀神も朝比奈を止めたことが
正しかったか自信がなかった

「それは、たぶん、
あなたが決めることじゃない」


杏が言ったこの言葉が心に残った
色んな人の思いや事情で倫理は
形成されていく
医療を供給する側の意見だけでなく、
遺族の本当の幸せも大きな要素になる
答えが簡単に出るはずがない
介護の問題は子育てと違い終わりがない
一時的であっても幸せを感じることを
求めるのは悪くないと感じた
自分が認知症になったら家族に
使ってほしいと思った


伏線もキレイに回収されていた
朝比奈がファイルから落とした薄い
ピンクのチラシをひったくるシーン
には違和感があったが、まさかDB-1
の開発者で患者に投与していた犯人
だったととは全く想像できなかった


最後にサブタイトルには違和感あり
宇賀神は探偵じゃないし、完全に
春奈の方が探偵だったと思う(笑) 
潜入捜査が凄いしや演技が良かった
医療探偵・宇賀神シリーズになって
第二弾のタイトルは「偽装診療」
次作は日本の保険制度を悪用する
外国人や医療界の抱える闇を描く
春奈も美雪もいいキャラなので
どんどん登場してほしい

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村