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こんな人にオススメ
・スリリングな展開が好き
・心理描写を楽しみたい
・一気読みしたい




あらすじ・内容
臨床心理士の佐久間美帆は藤木司という
20歳の青年を担当することになる
司は人の感情が色で分かる「共感覚」を
持つ不思議な青年だった
司は福祉施設に入所していた少女、彩の
死は自殺ではないと主張する
美帆はその主張を信じる事が出来なかったが
司の治療の為にもと調査をはじめる
友人の警察官、栗原と捜査を進めていくと
恐る恐る事実が明らかになる・・・

驚愕のサスペンスミステリー! 




柚月祐子の「このミス大賞」受賞作品!


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ネタバレ・感想
彩が手首を切って救急搬送されている
シーンから物語は始まる
声の色が見える「共感覚」の司と
臨床心理士の美帆を中心に話が進んでいく
序盤から話に引き込まれ一気読み


新米臨床心理士の美帆は患者の司の為と
一生懸命に捜査を進めていく
捜査をしていくと彩がいた障害者施設に
不審な点がどんどん出てくる

捜査する美帆が危なっかしい
警察官の友人がいて本当によかった
栗原がいなかったら絶対に死んでる


障害者施設の施設長、安藤の死から
黒幕は誰かと推理にも熱が入っていく
話の内容は障害者施設の影をテーマ
にしており重々しかったが
テンポよく展開するので読みやすい


USB解読作業で部屋に二人きりのシーン
では怖すぎて本当にハラハラした
ドキドキしながら読み進めた
黒幕は予想できたが面白かった


患者一人一人と深く向き合うのは難しく
理想と現実は違う問題も考えさせられた
美帆は司に対して真摯に向き合っており
いい臨床心理士になると思った


エピローグはいい話でほっこりした
厳しく口うるさい内田はいい人で

「そこは素直に認めます
 あなたも辛かったでしょう
 よくがんばりましたね」

この言葉で美帆も救われたと思う
実は優しいく思いやりのある人だった
内田の真意が分かり納得できた



ラストの司が退院するシーンも感動した

司  「おれと別れるの、寂しいだろ」
美帆 「とんでもない~ほっとするわ」

こんなやりとりが出来る程の
信頼関係が出来上がっていた
もちろん、美帆の声の色は赤(嘘)
司は僅かに微笑み無言でタクシーに乗る



柚月祐子は初めて読んだが
心理描写が丁寧で良かった
デビュー作でこの出来は凄い
他の作品も読んでみたくなりました

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