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こんな人にオススメ
・イヤミスを読みたい
・色んな立場から物語を見たい
・どんでん返しが好き


あらすじ・内容
空気がキレイな穏やかな田舎町で起きた、
憎たらしい、美少女殺人事件
犯人と思われる男の顔を思い出せない
少女4人達に投げつけられた激情の言葉が
彼女たちの運命を大きく狂わせる
これで、私の罪は償えたのか?
「罪」と「贖罪」の意味を問うミステリー!


 


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ネタバレ・感想
湊かなえ作品は嫌な気持ちになるが、
何故か読むのやめられない
複雑に絡み合ったストーリーを紐解き
期待通りに着地させる技量は流石
「告白」同様に少しずつ真実が明らかに


娘のエミリを殺された麻子
麻子の言葉が少女たちを狂わせていく
人殺しと言った事が皮肉にも現実になる
少女たちは罪の意識を心に持ち
贖罪を果たしていく


麻子の過去の行動が負の連鎖のはじまり
その連鎖がどんどん広がっていく


麻子の身勝手な言動
愛する人を失い人生が狂った犯人(南條)
麻子に対する復讐の為、殺人を犯す
巻き込まれた少女たちも犯罪を犯す
悲劇の連鎖になる


徐々に明らかになる事件の真相
娘が殺された原因が自分だと気づく
罪を償なければならない人物は麻子だった

南條に結婚する前に妊娠していた事
それが南條との子供である事を伝える
小説ではその後の事は描かれていないが
最終章の麻子の手紙に「そのあと彼が
どうなったかは、あなたたちも知って
いることと思います」とあるので
自殺か自首か何らかの行動を取っている
(ドラマ化もされ、ドラマでは自殺)

 
物語の最後での真紀と由佳の会話に
未来への希望が見えたのはよかった
人は知らず知らずに人を傷つける生き物
自分にとっては何気ない一言が
相手を傷つける事になる場合もある
考えさせられる作品でした