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こんな人にオススメ
・絵本が好き
・一気読みしたい
・深い絆がある話が好き



あらすじ・内容
政治家の妻である陽子が描いた絵本
『あおぞらリボン』がベストセラーになる
新聞記者の晴美とは親友同士で
共に幼い頃に親に捨てられ児童養護施設で
育った過去を持っていた
ある日、陽子の息子が誘拐され
「息子を返して欲しければ、真実を公表しろ」
という脅迫状が届く
「真実」とは一体何か?そして犯人は・・・
一気読み必至のミステリー! 




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ネタバレ・感想
湊かなえにしてはあっさりしていて
登場人物もいい人が多かった
他の作品と比べて毒が少い感じで
話もキレイにまとまっている


息子を誘拐した犯人は状況から考えると
顔見知りの晴美か亜紀しかいない
読み進めると殺人事件の被害者遺族
である晴美だと予想できた


終盤に朝日学園でのシーン
陽子と晴美が涙を流すところは感動した
過去に児童養護施設で育った同じ境遇
同じくだからこそ、共感し嫉妬もし
二人の間には強い絆があった!


ただ、話はそこで終わらない
陽子と晴美に元に政紀と岩崎に
連れられた下田弥生が登場する
そこで下田弥生が言ったことは



「私の娘は陽子さんじゃない。
  晴美さん、あなたよ」



被害者遺族→陽子
加害者遺族→晴美

最後で陽子と晴美の立場が逆転する
それでも陽子は晴美を受け入れて
陽子と晴美は強く抱きしめ合い、別れる

ラストシーンの親子三人で手を繋ぐ描写
門柱に結ばれ、柔らかく輝く青いリボン
どちらも美しく思えた

境遇というものが人生に与える影響、
そして人と人との絆の深さを実感した
巻末の絵本も可愛くて良かった


少し深読みすれば、
陽子は晴美が誘拐犯と知っていた可能性
(息子が誘拐されたのに落ち着き過ぎていた)
どちらにせよ陽子はいい人だった
推理、感動、絵本と満足な1冊でした

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