サラリーマンの読書

読書好きのサラリーマンです オススメの本を紹介しています! 生活に活かせる情報も発信中(^_^)/

カテゴリ: ホラー

starry-sky-7471413_1280



こんな人にオススメ
・ハラハラした
・一気読みしたい
・ミステリーが好き



あらすじ・内容
「黄泉の森には絶対に入ってはいけない」
人なのか?ヒグマなのか?
禁域の森には未知なる生物がいる
究極の遺伝子を持ち、生命を喰いつくす
その名は──ヨモツイクサ
北海道旭川に「黄泉の森」と呼ばれる
アイヌに人々が恐れる禁域があった
その禁域を大手ホテル会社が開発するが
作業員が行方不明になってしまう
現場には「何か」によって残された
残虐な跡があった
そして、作業員は死ぬ前に神秘的な
蒼い光を目撃していた
「何か」ては人なのか?ヒグマなのか?
それとも──
知念作品初のバイオ・ホラー!


       


――――――――――――――――――――――





ネタバレ・感想
知念作品にはいつも騙される
今回は著者初のバイオ・ホラー
騙されないように読み進めたが
見事に騙された(≧口≦)ノ


禁域の森での未知なる生物は何か?
大きさや痕跡からヒグマが考えられた
三毛別羆事件の話も出てきたし
北林一光の「ファントム・ピークス
みたいな感じになるかと思いきや……
全く予想外の展開で驚いた


物語ハラハラするシーンの連続で
手に汗握りっぱなしだった
紗枝から取り出した卵は不気味だし
その卵から孵った蜘蛛は襲ってくるし
何より操られている紗枝の人間離した
行動は恐怖でしかない
マンションの外から近づいてくる
シーンは怖くて泣きそうだった(笑)


次第に真相が明らかになっていく
未知なる生物──ヨモツイクサは
究極の遺伝子を持ち人をも喰らう
その正体は超巨大な蜘蛛だった
ヒグマよりも強いしヤバすぎる((( ;゚Д゚)))


小此木が怪しく感じ黒幕だと推理した
鍜冶の銃に弾が装填されてないシーンで
小此木が犯人と確信した


終盤、茜の自宅の留守番電話に残された
四之宮からのメッセージに驚愕する
ベクターの正体がここで明らかになる
四之宮から発せられた言葉は・・・





 






















『君だよ』



茜がベクターであり
ヨモツイクサの女王だったw(゜o゜)w

そういえば、体力凄いし
ヨモツイクサに襲われないし
タバコ吸わないのにジッポ持ってたし
実家は「黄泉の森」に近いし
伏線はめっちゃあったのに
完全に知念作品に騙された


エピローグにもゾワゾワした
茜は念願のアメリカ行きを決意する
そして“後継者”には姫野を選んだ


「ねえ、姫野」
「ここで、力をつけて、
絶対に私を追いかけてきてね。
私もアメリカで『家族』を作って
待っているから。
そして、どっちが優れているか
勝負しましょう。
それが『私たち』の宿命だから」

ここだけ読めば、若い医師たちが
切磋琢磨する様子に見える
しかし、真相を知った上であれば
恐怖でしかない((( ;゚Д゚)))ガクブル
アメリカと日本でヨモツイクサが……


進化の過程や突然変異で巨大な
生物が誕生したら世界は一変する
しかも、知能が発達した生物であれば
人間が支配される側になるかもしれない
ハッピーエンドではなかったが
ずっとハラハラしっぱなしで楽しめた
今回も知念作品にやられました!

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

technology-6882375__480



こんな人にオススメ
・一気読みしたい
・ハラハラしたい
・歪な愛の話が好き



あらすじ・内面
瑞帆の前に現れた3人の男──。
1人は、ある時期、彼女の中心だった
だが、いつしか憎しみに変わり
口論の末に殺してしまう
発覚を恐れた瑞帆だったが、一向に
殺人は露呈しない
そのことに戸惑う中で知人の紹介で
知り合った男と交際を重ねていき
やがて子供を授かる
もう1人は、純粋さの果てに歪な愛を
向けてきた……。
彼らは瑞帆に何をもたらしたのか?
恋愛の“業”を描き出す戦慄の長編!



     



――――――――――――――――――――――





ネタバレ・感想
出版禁止」や「放送禁止」の禁止シリーズ
で今回は“恋愛”禁止になっている
禁止シリーズはアナグラムや仕掛けが
隠されている事が多いので構えながら
読み進めた
仕掛けや謎は禁止シリーズの割には
少なかったが先の展開が気になって
一気読みだった



主人公の木村瑞帆は男運がない
変わった男に異常に愛される
瑞帆を愛したのは3人の男たちだった


・倉島
高校時代の教師で学生の時から付き合う
別れた後はストーカーになる
教師でありながら複数の生徒に手を出す
瑞帆にナイフで殺される


・郷田(believer)
瑞帆を愛しすぎて言動がおかしい
瑞帆が殺した倉島の遺体を隠蔽する
秘密を探る武藤を殺害する


・慎也
瑞帆の夫で唯一まともな人間
瑞帆の闇の部分に魅力を感じている
何かを瑞帆に隠している様子


作中で気になった点が3つあった
深読みしながら考察してみると
まず、believerから送られてくる
ショートメールに違和感があった
親愛なる“木村瑞帆様”と親愛なる“瑞帆様”
の2通りがある点が引っ掛かる
“木村瑞帆様”の方は郷田で間違いない
“瑞帆様”の方は郷田ではない気がする
believerは2人いたのではないか?
考えられるのは上司の徳島
「困ったことがあったら何でも相談して。
僕はいつでも君のことを応援しているから」
これは部下を思う上司の発言でおかしくは
ないが、郷田臭がする(((・・;)

郷田が瑞帆の電話番号を不動産に
聞いたと言っていたがこのご時世に
社員のプライベート電話番号を客に
教えるのはおかしいし、徳島と郷田が
繋がっていたと考えればしっくりくる
believer同盟を組んでいたのだろうか?


2つ目は慎也は何を隠していたのか?
瑞帆に言い掛けていた事は何か?
瑞帆が殺害を犯した後の雰囲気が
魅力的だった事が考えられるが
それなら勿体ぶらず言うだろう
引っ張る意味がない
瑞帆のストーカーから異常に愛される体質
から慎也もストーカーだった可能性がある

「あのさ……、実は俺……」に続く言葉は
「全てを知っているんだ」だろう
全てを知っているからこそ何も言う
ことができなかったと考えられる



3つめに本作を書いている研究者は誰か?
深く瑞帆に関わったとある
倉島は殺害され、郷田は逮捕されている
残ったのは慎也しかいない
慎也は本来、研究対象の瑞帆とは距離を
取り観察者という立場を逸脱した
その結果、観察を終了せざるを得ない
事態が生じてしまった(瑞帆の自殺)


そして、ラストシーンは怖かった
中学生になった美空に刑務所から
出所した郷田が接触する
娘までストーキングとは((( ;゚Д゚)))
美空には被害が出ないでほしい


禁止シリーズにしてはミステリー要素
は少なかったが面白かった
瑞帆の心理描写に臨場感があった
人を殺した後の人間の心理はつらい
ずっと不安なら真実を話して自首して
逮捕される方がマシだと思った

歪んだ愛は怖かった
人を好きになる“愛”は美しいが
それがいびつな形をしていたり
方向がズレるだけで憎しみにもなる
帯にあったように愛さなければ
誰も死ななかったのに……
“愛”について考えさせられる作品でした

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

christmas-village-1088143__480



こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・ミステリーが好きに
・心理描写を楽しみたい

 

あらすじ・内容
三田由紀恵は病院勤務の看護師
幼い娘の育児と仕事の両立に限界を
覚え退職を決意した
クリスマスイブの今日が勤務最終日
夜勤の間は夫の雅之が面倒を見ている
だが、ラインのメッセージに返信がない
電話をかけても繋がらない
由紀恵は自分に執着していた不気味な
患者を思い出し胸騒ぎを覚える
由紀恵に看てもらうために自らの身体
傷つけてくるほどで、病棟を移るたびに
損傷箇所は増えていった
家族の絶望と狂気、そして再生を描いた
旋律のサスペンス!


 





―――――――――――――――――――――――



ネタバレ・感想
ハラハラする展開で一気読みだった
そして見事に騙された
秋吉理香子はやっぱり面白い


衝撃的な表紙だか内容も同様だった
雅之の監禁シーンと由紀恵の病院のシーン
が交互に展開し“生死”が描かれていた
病院のシーンでは看護師の仕事の大変さ
がリアルに書かれ興味深かった
3Kならぬ8K、人によれば10K(;つД`)

・きつい
・汚い
・危険
・休暇が取れない
・帰れない
・給料安い
・規則が厳しい
・化粧が乗らない
・結婚できない
・子供埋めない

心優しい患者もいればセクハラをする患者
もいる、病院だけに亡くなる人もいる
忙しく働く中で普段厳しい師長の素顔を
知り由紀恵は数年後の復帰を決意する
病院小説としても楽しめた
師長みたいな上司が欲しいと思った


監禁シーンは緊迫感が凄い
監禁された夫は意識を取り戻すが
椅子に縛られ自由に動けない
犯人との会話から犯人が由紀恵の患者
だった柿沼とわかる
二人の攻防は手に汗握る攻防で終始
ハラハラしながら夫の無事を祈った
一人で家に残された舞衣子も気になる
舞衣子の描写が一切無いので嫌な予感が
強まりいっそう緊迫感が増していく
命からがら柿沼を撃退し家に帰る夫
舞衣子も無事で本当に良かった



しかし、これだけでら終わらない
ここからのどんでん返しには驚いた
帰宅した由紀恵が発した言葉が・・・














「どうしてあんたがここにいるのよ」
博信 Σ(*゚Д゚*)!?




家にいたのは雅之ではなく
前夫の博信だった!!
秋吉作品だから何かあるとは思ったが
これは予測できなかった
シチューを作るシーンで雅之にしては
手が込んでると違和感を感じたが
まさかの前夫だった((( ;゚Д゚)))
ストーカーVSストーカーのバトルを
読んでいたのか(笑)
話が通じない博信との会話が怖かった
人間の過度の執着心は恐ろしい


ここからの展開もハラハラした
雅之は博信に監禁されて別の部屋に
いて体は冷えていたが生きていた
隙を見て何とか逃げ出した由紀恵
隣の住人に助けを求める
しかし、出てきたのは・・・






博信  Σ(*゚Д゚*)!?




何と、博信は隣の部屋に住んでいた
このシーンが一番驚いた
前夫が隣の部屋に住んでいる異常さ!
しかも、由紀恵達の部屋はカメラで
監視され生活は全て把握されていた
これだけではなく合鍵まで作られ
由紀恵が不在の時に部屋に侵入し
舞衣子の子守りをしていた
もう怖すぎて言葉が出ない((( ;゚Д゚)))


由紀恵は雅之と協力し博信と対峙する
一進一退の攻防でハラハラした
博信を見殺しにせず救急車を呼ぶ選択
をした由紀恵は凄い
その後、待望の子宝にも恵まれ
新居のマンションに引っ越すシーンで
で物語は幕を閉じる
未来に希望が持てるラストで良かった
ただ博信がマンションのパンフレット
を見ているのが気掛かり

・12階建ての建物
・駅から徒歩15分
・近くにショッピングモール、保育園あり

これだけ分かれば特定される
出所後に同じ事を繰り返しそうで怖い
このゾワゾワを残す感じが秋吉作品
らしくて良かった


由紀恵はストーカーを呼ぶ体質なのか?
同性の同僚からキレイと言われ
ドクターにもファンがいるくらいたから
美人で優く魅力的なんだろう
雅之は大丈夫?もしかして雅之も?
たった一夜の話だったが展開が凄い
ゾワゾワしたい人にオススメの1冊でした

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

forest-438432__480




こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・一気読みしたい
・緊迫感がある物語が好き



あらすじ・内容
長野県安雲野で半年前に山で行方不明
になった妻の頭蓋骨が見つかった
三井周平は悲嘆に暮れながらも
遭難場所から遠く離れた場所で
発見されたことに疑問を持つ
用心深かった妻に何が起きたのか?
数週間後、沢で写真を撮っていた
女子大生が行方不明になった
捜索を行う周平たちを嘲笑うように
第三の事件が起こる
山には一体何が潜んでいるのか?
超一級のパニック・ストーリー!!



     




―――――――――――――――――――――――




ネタバレ・感想
遭難するような場所じゃない山道で
相次いで女性が行方不明になる
唯一生還した少女は何かに怯えて
しゃべる事ができない状態が続く
事故なのか?事件なのか?
序盤から物語に引き込まれてた
得体の知れない不気味な雰囲気があった


凛子が猿の専門家で猿害の調査をしていた
ので凶暴化した猿の仕業と推理したが……
犯人は何とヒグマだった!!
なぜヒグマが本州にいるのか?
なぜ女性ばかり襲うのか?
犯人がヒグマとわかった後の展開も
緊張感と臨場感があって良かった


手に汗握るシーンが多くハラハラした
特に捕獲檻の定期巡回でヒグマに
遭遇したシーンは目が離せなかった
木の上に避難したがヒグマが接近する
ヒグマは木を登りそうな様子で周平や
凛子も被害者に遭うのかと思ったが
形態していたクマ撃退スプレーを使って
何とか助かった((( ;゚Д゚)))ガクブル


人間を襲ったヒグマは銃殺して問題は
解決したかに思えたが双子の牝クマが
いる可能性を残し物語は幕を閉じる
全ては人間が原因の人災だった
ラストで凛子はヒグマ目線で“命”を思い
自然や山を畏怖した
周平は秋吉がヒグマに“命”を吹き込み
彼女の怨念が事件を起こしたと考える
どちらの考えも一理あり自然界の偉大さ
や怖さを認識されられた


ヒグマの習性も丁寧に書かれていた
一度食糧の味を覚えたら貪欲になり
動きも素早く凶暴にもなる
山で遭遇したらと考えると恐ろしい


他にも猿害に悩ませ駆除したい農家
極力駆除はしたくない研究者や行政
それぞれの意見があり溝が深かった
自然の生き物との共存がテーマだった


犯人がヒグマと判明するまではミステリー
その後はリアルな描写のパニックホラー
なぜヒグマがいたのかもしっかり書かれ
ていたのはリアリティーがあり良かった
三毛別羆事件を彷彿とさせ怖かったが
ハラハラしながらも一気読みだった
面白く満足な1冊でした

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

tea-4044272__480



こんな人にオススメ
・騙されたい
・ゾワゾワしたい
・イヤミスが読みたい



あらすじ・内容
お姉ちゃんが首をつって死んだ
一緒に暮らしていたマンションの部屋で
3つ違いの姉・明香里は美人で成績優秀
両親にとっても自慢の娘だった
社内人2年目で仕事も順調だったのに何故?
姉のスマホに残された男4人のメッセージ
妹の穂乃花は姉を知る為に彼らに会う
待ち受けるのは衝撃のラストだった!



    




――――――――――――――――――――――――





ネタバレ・感想
井上剛は「悪意のクイーン」に続いて2冊目
本作もイヤミスで面白かった
冒頭で姉の自殺を発見する穂乃花
姉のスマホに残されたメッセージから
姉の自殺の理由を見つける為に行動を起こす
冒頭から物語に引き込まれた


責任感が強い姉・明香里
甘やかされて育った妹・穂乃花
姉の恋愛遍歴や4人の男性の発言の矛盾
から事件の真相にせまるミステリーかと
思ったが違っていた


佐々木隆也
・大学時代の彼氏でイケメン
・穂乃花とも面識あり

円美智彦
・ダメ男のカメラマン
・読モとして発掘してくれた

典宮航星
・高校生
・コンビニバイト

益田良一
・バツイチのサラリーマン
・風俗店の客


恋愛によって人が変わるのが面白かった
美智彦から裏切られ人間不信になったのが
全ての始まりだった
明香里は写真を撮って輝いている美智彦
が好きだったし明香里も輝いていた
紳士的で優しい隆也も好きだった


周りが振り向く程の容姿で性格もいいなら
そりゃーモテる人生だっただろう
(実際に同時期に3人にプロポーズされる)
4章まで読んで明香里の人物像が次第に
変わっていくのは面白かった
本当の姉はどの明香里だったのか?


「きっと、誰よりもあなたを愛していたから」
というタイトルは男側から見て誰(他の3人)
よりもあなた(明香里)を愛していた
と意味だと思っていた
しかし、エピローグで物語は一変する



まず、4章までに回収されなかった
ストーカーについて考察する
・大学4年から始まり現在進行形
・社会人生活を観察できる時間がある
・大学時代に感じていた視線の人物
そこから、穂乃花が怪しいと思っていたら
ビンゴだった((( ;゚Д゚)))ガクブル
穂乃花の執念が恐ろしい


そして、明香里は自殺ではなく
穂乃花が自殺に見せかけて殺していた
自殺の動機などあるはずがなかった

タイトルは穂乃花目線で
誰(姉を含む隆也を好きな女性)よりも
あなた(隆也)を愛していた
という意味だった


全てがわかった上でプロローグと第1章を
読み返すと穂乃花の怖さが引き立った
どんな気持ちで隆也と姉の馴れ初めや
付き合っていた時の話を聞いていたのか?
第1章の終盤の隆也に近づいて泣くシーン
は抱き締めてもらう為の演技だった


恋愛が恐ろしい程に人を変えた
明香里は心を病んで壊れていく
穂乃花は好きな姉を殺してしまう
それでいて平然としている穂乃花の
様子には狂気さえも感じた


明香里に悩みを相談できる親友が
いて気持ちを楽にできていたら
隆也の部屋に入ったストーカーが
穂乃花だと気付いていたら
隆也じゃなく良一を選んでいたら
明香里は殺されなかった
優しい姉には幸せになってほしかった


これから穂乃花と隆也はどうなるのか?
隆也に近づく女は排除するだろうし
穂乃花はあの手この手でアプローチ
するから付き合う事になりそうだ(*_*)
付き合った後も嫉妬深そうで怖い
ストーリー展開は予想しやすくミステリー
要素は少ないが面白かった
終盤のどんでん返し&ホラーは良かった

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

↑このページのトップヘ