サラリーマンの読書

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カテゴリ: ホラー

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こんな人にオススメ
・ホラーが好き
・ハラハラしたい
・一気読みしたい



あらすじ・内容
9歳の夏休み、少女は殺された
あまりにも無邪気な殺人者によって
こうして、ひとつの死体をめぐる
幼い兄妹の悪夢の四日間の冒険が始まった
次々に訪れる危機を回避できるのか?
大人たちの追及から逃れらるのか?
死体をどこに隠せばいいのか?
恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口で
ホラー界を驚愕させた乙一のデビュー作!



     

 
―――――――――――――――――――――――








ネタバレ・感想
隠している死体がいつ見つかるか?
ハラハラして一気読みだった
まず、殺された五月の視点で物語が
展開していくのが斬新で面白かった
これを高校生の時に書いたのは凄い


五月は弥生から殺されてしまう
弥生は動揺して泣いてしまうが
兄の健は全く動じず淡々と死体を隠す
健怖すぎだろ((( ;゚Д゚)))


隠した死体が見つかりそうでハラハラ
・森の端にあるの溝
→警察に見つかりそう(;´゚д゚)ゞ

・部屋の押し入れ
→緑さんに見つかりそう(;´゚д゚)ゞ

・お宮の石垣への異動中
→ゲートボールのじいちゃんいるし


やっと石垣の上に五月を運びきるも……
そこには緑さんがいた!!
立ち尽くす健だったが
緑さんは全てを知っていて
死体を処理してくれた
緑さんも怖すぎる((( ;゚Д゚)))


五月の視点もあるので臨場感があった
健の心情が分かりにくかったことで
より不気味さが強調されていた
そして、ラストに恐るべき真相が判明する
死体を処理してくれた緑さんだったが
連続誘拐事件の犯人だった( 。゚Д゚。)
緑さんは職場のアイスクリーム工場の
冷凍庫に誘拐した子供を隠していた
そして、そこには健によく似た少年の
姿が多数あった
わたしは、そこで“かごめかごめ”を
して遊ぶという結末で幕を閉じる
緑さんは連続誘拐犯でありながら
健に対して「かわいいから誘拐されるよ」
と言っていたしサイコパスすぎる
優しいお姉さんと思いきやヤバイ人物
これが一番の衝撃だったΣ(;゚∀゚)


死んだ人物の視点というのが斬新で
物語にいい味を出していた
健が不気味なのは緑さんの影響か?
いつか健も緑さんに誘拐されて
殺されてしまうのか?
健も緑さんに好意を持っているので
殺されずにサイコパスになるのか?
今後二人はどうなるのか気になるなー


ホラーでありながら伏線の回収がいい
・アイスクリームメーカー勤務
→誘拐した子供を隠している

・かごめかごめ
→五月は“かごめかごめ”がしたかった

・宇宙船サジタリウス
→登場人物3人が協力して困難を 
 乗り越えるアニメ
 健、弥生、緑さんが協力して
 五月の死体を隠して処理する


夏や花火という美しいシチュエーション
と対比し健や緑さんの不気味さが際立つ
子供ならではの残酷さもあった
弥生は緑さんの気持ちに気付いたら
五月の時と同様に殺してしまうのか?
のどかな田舎に紛れ込んでいる恐怖
“死体を隠す”という行為が冒険を楽しんで
いるようにも見えた
登場人物が狂っていてゾワゾワした
夏の夜にオススメの1冊でした!

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こんな人にオススメ
・ゾワゾワしたい
・一気読みしたい
・どんでん返しが好き



あらすじ・内容
第1話 あの子はついていない
中学生の茜里は引っ越してきた中古の
一軒家で怪奇現象に見舞われる
・知らない髪の毛が落ちている
・突然テレビが消える
・花壇に顔の形をしたシミができる
ささやかでも気になることの連続に戸惑う
彼女がある夜、カーテンから外を覗くと
庭に見知らぬ男性の姿が──

第2話 その家には何もない
不動産仲介業者の朝見はフリーライター
の高田に「曰くつきの物件」を紹介して
ほしいと頼まれる
次々に貸借人が入れ替わる家の話を
したところ、「内覧がしたい」と言う高田
押し切られて向かったのは、最近まで
中学生の娘と母親が住んでいた一軒家で…

第3話 そこにはいない
「2年前、ここに死体を埋めた」
新たな住人は語り始める
この家で起こった「ある事件」について

その家にはなぜ人が居つかないのか?
関係者の3つの物語性から浮かび上がる
存在とは──?
どんでん返し、ヒト怖、怪奇……
翻弄の“家”ホラーミステリー!


        


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ネタバレ・感想
「人が居つかない家」を舞台にした物語で
ホラーとミステリーの両方を楽しめた
第1話では怪奇現象が怖すぎた
茜里は妹・春歌が拾ってきた人形が
気になって捨てることにするが……
捨てても捨てても戻ってくる
ベタなホラーだが怖かった((( ;゚Д゚)))
しかし、驚くべき事が終盤戦にわかる
なんと、妹・春歌は既に死んでいた!!
つまり3人家族ではなく2人家族
茜里は妹・春歌の幻覚を見ていた

残る謎は茜里が窓の外に見た男は何者か?
父親なのか?不審者なのか?幻覚なのか?
いずれにせよマンションに引っ越して正解
茜里と母親は幸せに暮らしてほしい


第2話では不動産仲介業者の朝見と
フリーライターの高田が登場する
曰く付きの物件を紹介してほしいとう
高田に押し切られて貸借人が次々と
入れ替わる家を紹介する
高田は家で起こる怪奇現象に興味を持つ
朝見は霊感が少しあるが家に対しては
何も感じていない様子だった
高田は家を借りようとするも
近所に住んでいた三ツ谷が先に契約する
独り暮らしなのに一軒家に引っ越し
この男怪しすぎる(  ¬ ω ¬  )


そして、第3話で真相が明らかになる
三ツ谷は姉のような存在の叔母・恭絵
を心の拠り所にしていた
三ツ谷が借りた“曰く付きの家”は元々
恭絵が住んでいた持ち家だった
恭絵が自殺した為、売りに出され
現在の大家が手にしていた
三ツ谷は恭絵の気配を家から感じていた
その為、他の人が住んで恭絵の気配が
消える事を恐れていた
三ツ谷は家を借りた人たちに嫌がらせ
をして家から追い出していた
これにより賃借人が次々に変わっていく
“曰く付きの家”を作り出した原因が判明
三ツ谷、良い人に見えるてヤバすぎる
しかも、殺人まで犯していた
(実際は倉木は自殺なので死体遺棄)
前の住人で行方不明になっている倉木は
三ツ谷が家の床下に埋めていた!
もう怖すぎたる((( ;゚Д゚)))

念願の家を借りた三ツ谷は倉木の死体を
処理する為に床下を掘り起こすが
倉木の死体がない(゜〇゜;)?
そこに大家の橋口が呼び鈴を鳴らす
そこで橋口が発した言葉に驚愕する

「もう掘ってみたのね」
「今夜のうちに掘り出して、明日棄てに
行くつもりだったでんょ?
引っ越しが終わったばかりなのに
働き者ねえ。でも、やるべきことを
後回しにしないっていいことよ」

「大丈夫よ、あれなら、
もう異動させたから」

橋口は全てを知っていた
死体を処理していたのは橋口だった!
しかも、笑顔で楽しそうに話してるし
この大家が一番ヤバイ((( ;゚Д゚)))
面倒見が良くていい人そうなのに…
三ツ谷を殺人犯と思っているのに
全く怖がってない様子だし
やっぱり幽霊よりも人間が一番怖い


朝見が見た女性の幽霊は女装した倉木
で家には何も憑いていなかった
三ツ谷に倉木の霊がついていた!
倉木も中々執念深いなー
朝見が思う幽霊になる人とならない人
の違いは、その人を思い出す人が
いるかどうかだった
死んだ側に未練があり、生きてる側も
その人のことを考えて、それが一致
したときに幽霊になるという答えだった
確かに朝見の考えは一理ある
この世に未練があるだけでは死んでも
幽霊になれないような気がした 

 
そして、ラストは誰かに思い出して
もらう為に“初恋の恭絵”と“友達の倉木”
の話を朝見に語るシーンで幕を閉じる
三ツ谷は自殺をすると思うが自身のこと
を朝見に話しているので、幽霊になって
この家で恭絵や倉木と一緒に暮らすつもり
なんだろうか?
幽霊になれば三ツ谷は恭絵に会えるのか?
家に何も憑いていないことから
彼女はそこ(家)にはにいなかったが
三ツ谷の心の中に居続けていた


家に自分の物ではない髪の毛があったり
テレビが勝手についたり夜中にトイレが
流れた音がして人の気配があれば怖い
茜や母親はさぞ怖かっただろう
ホラーかと思いきやミステリーになり
終盤に人が居着かない原因が判明する
そして、サイコパス大家の衝撃Σ(;゚∀゚)ノ
本当に大家の橋口が怖すぎた
暑い夏にオススメの1冊でした

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こんな人にオススメ
・ミステリーが好き
・サクサク読みたい
・面白い短編集を探している



あらすじ・内容
家庭教師の派遣サービス業に従事する
大学生が、とある家族の異変に気が付いて
(「惨者面談」)

不妊に悩む夫婦がようやく授かった我が子
しかしそこへ「あなたの精子提供によって
生まれた子供です」と名乗る別の娘が現れ
たことから予想外の真相が明らかなる
(「パンドラ」)

子供が4人しかいない島で僕らはiPhone
を手に入れ「YouTuber」になることにした
しかし、ある事件を境に島の人々が
やけによそよそしくなっていって…
(「#拡散希望」)

#拡散希望が第74回日本推理作家協会賞を
受賞し、今話題沸騰中の作品
現代社会とミステリーの技巧が見事人間
融合した珠玉の短編集
2023年本屋大賞10位



   


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ネタバレ・感想
どの話も面白くて良かった
サクサク読めるし伏線もしっかり回収
され満足な1冊でした
長岡弘樹の「傍聞き」のように短編の
面白さを再確認した作品だった


「惨者面談」
片桐視点で物語が展開するが違和感だらけ
まず、母親が挙動不審で怪しい(  ¬ ω ¬  )
子供の勉強について知らなすぎる
公開模試の結果さえ知らない
違和感から母親は偽物だと気付いたが
どんでん返しがあった
何と、子供も偽物だった!!
当日に家にいたのは空巣に入った子供で
本物の悠くんは交通事故で亡くなっていた

・テストの「やの はるか」
・埃を被った自転車
・小学生による犯罪
伏線もたくさんあり楽しめた


犯人視点
何で子供がいるのか?
家庭教師の面接まで入ってるし
とにかく上手くやり過ごそう(;゜0゜)

片桐視点
この母親は怪しい( ¬ ω ¬ )
子供を助けなければ…

子供視点
空巣に入ったら殺人犯いた
どうにかして伝えなければ(110回答)
片桐がきて助かったー

算数の答え“110”の意味がわかった瞬間
はゾワゾワした((( ;゚Д゚)))
どんでん返しも良かった



「ヤリモク」
マッチングアプリで会った子をよく
お持ち帰りしている主人公の僕・42歳
今回もマナをお持ち帰り成功かと
思いきや美人局だった!
仲間の男が現れるが僕は落ち着いている
僕の目的は「ヤル」ことではなく「殺る」
ことだった
殺す理由はパパ活をする娘・深雪に
恐怖を与え注意喚起する為だった
ラストにどんでん返しがあった
マナの仲間の男を殺した後に男の
スマホにメッセージが届く
その内容は「この部屋を私も使いたい」
メッセージの送り主は深雪だった( 。゚Д゚。)
娘に完全に裏切られた僕だった

 

「パンドラ」
精子提供と親子関係のミステリー
翼(主人公)・・・・・A型
香織(翼の妻)・・・・B型
真夏(娘)・・・・・・AB型
祐輔(殺人犯)・・・・A型
美子(祐輔の妻)・・・O型
翔子(翼が精子提供)・B型

父親をハッキリする為に血液検査を
したところ主人公・翼はA型ではなく
B型だった( 。゚Д゚。)
血液型から翔子は自身の娘だった
しかし、問題は真夏の方だった
B型同士ではAB型は生まれない
つまり、真夏は自身の子ではなかった
妻も精子提供を受けていたかもしれない
世の中には知らない方が幸せなことが
あると考えさせられる物語だった



「三角奸計」
桐山(主人公)・独身
茂木・・・・大学時代の友人(妻子アリ)
宇治原・・・大学時代の友人(婚約者アリ)
ミナミ・・・主人公の彼女(婚約者アリ)
有村ほの香・宇治原の婚約者

桐山の付き合っているミナミが宇治原の
婚約者だというのは推理できた
ミナミは茂木とも不倫関係にあった
のかと思いきや、真相は違っていた
宇治原と茂木は協力して桐山が宇治原の
婚約者と知って付き合っているのかを
試していた

複線も張り巡らせていて良かった
・リモートの回線や通信状態
・Uber Eatsをみんなでたのむ
→婚約者に仕込んだGPSだけでは
 桐山の部屋番号がわからない為

桐山(僕)への疑いは晴れたが
婚約者を殺す宇治原怖すぎ((( ;゚Д゚)))



「#拡散希望」
凛子のスマホで見たものは
人気YouTuber「ふるはうす☆デイズ」
の動画だった
「このふるはうす☆デイズ」のメンバー
はチョモ、砂鉄、ルーの両親だった


チョモ(僕)の家の秘密の部屋は動画編集
をしていた部屋だった
チョモと砂鉄はずっとYouTubeのネタに
されていた
(ルーは親がYouTuberなのを知っている)

・子供のキラキラネーム
・投票により決めた移住する島
・チョモの1日
・スマホゲーム禁止

YouTubeを仕事と割りきれば許せること
もあるが、キラキラネームはヒドイ
チョモランマはイジメられるだろ
子供をYouTubeに出す親は多いし
作者のYouTubeに対する問題提起だった
バズることを狙って暴走する者の心理や
問題を上手く描いていた


凛子の死に疑問を持った僕(チョモ)は
ルーの時計を使ったアリバイを見破り
生配信で真相を語って、ルーを殺す
べきかを視聴者に問いかけた
このラストには時代が反映されていた


どの作品も「えっ?」となる結末ばかりで
どんでん返しを楽しめた
気軽にミステリーを読みたい人には
オススメの1冊です!

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こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・心理描写を楽しみたい
・クローズドサークル物が好き



あらすじ・内容
9人のうち、死んでいいのは誰か?
死ぬべきなのは誰なのか?
大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の
地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った
三人家族とともに地下建築の中で
一晩を過ごすことになった
翌日の明け方、地震が発生し扉が岩で
ふさがれてしまう
さらに地盤に異変が起き、水が流入し
はじめ、いずれ地下建築は水没する
そんな矢先に殺人事件が起こった
誰か一人を犠牲にすれば脱出できる
生贄には、その犯人がなるべきだ
──犯人以外の全員がそう思った
タイムリミットまでおよそ1週間
それまでに、殺人犯は見つかるのか!?
本屋大賞受賞作



    


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ネタバレ・感想
めちゃくちゃ面白かったd=(^o^)=b
怪しげな地下建築でのクローズドサークル
迫るタイムリミットの中での犯人探し
犯人を見つけ犠牲すれば、残りの人間は
生き残ることができるという設定
序盤から物語に引き込まれて一気読み



【主人公】
越野柊一・・・システムエンジニア

【探偵役】
篠田翔太郎・・柊一の3歳年上の従兄

【大学時代のサークルメンバー】
西村裕哉・・・アパレル系、今回の発起人
野内さやか・・ヨガ教室の受付
高津花・・・・事務員
絲山隆平・・・ジムのインストラクター
絲山麻衣・・・隆平の妻、幼稚園の先生

【矢崎家】
矢崎幸太郎・・電気工事士
矢崎弘子・・・幸太郎の妻
矢崎隼人・・・息子、高校1年生


登場人物はみんな怪しかった
翔太郎は頭はキレるが胡散臭い
絲山夫婦や矢崎家も何かある(  ¬ ω ¬  )
しかも、浸水が始まりタイムリミット
まで約1週間しかない
極限状態での犯人探しにハラハラした


そんな中で第一の殺人が起きる
裕哉が何者かに絞殺される
みんな実行可能で犯人はわからないし
犯行の動機もわからない
裕哉が今回の発起人でみんなに迷惑を
掛けているので殺さなくても犠牲になる
可能性は高かった
それなのに殺す意味がわからい
大学時代に何かあったのか?
この時点では犯人は絞りきれなかった


次に第二の殺人でさやかが殺される
しかも、死体には首がない
もう犯人怖すぎる((( ;゚Д゚)))
なぜリスクを犯してまで首を切ったのか?
誰かが別の人物が潜んでいて入れ替わる
為かと考えたが入れ替わる意味がない
ここまで読んでも犯人はわからない
結構な重労働なので犯人は男か?


そして、第三の殺人では矢崎父が
水没した地下の部屋で殺される
犯人を待ち伏せしていたが冷たい水中
で体力を削られ犯人に抵抗できなかった
ここまで読んで犯人は隆平と推理した
しかし、動機は全くわからない


探偵役の翔太郎の推理によって
テープの存在を知らない人物が犯人
容疑者は隆平と麻衣に絞られる
そして、スマホに防水機能が無い
麻衣が犯人だと判明する
(防水機能があっても、念のためスマホ
を防水袋に入れともおかしくないし
これで犯人を決めるのは強引な気が……)
麻衣はあっさり犯行を認める
犠牲にならないといけないのに
取り乱した様子は一切なかった
ここに違和感を感じた
動機も今一つしっくりこない


このままでは終わりないと思ったが
エピローグで明らかになる真相に驚いた
麻衣が犠牲になり方舟に残ることになり
他の者たちは地上へ向かっていく
そこに、麻衣から柊一へトランシーバー
アプリを利用した着信がある


そこで麻衣が発した言葉が衝撃だった
死ぬのは私ではなく柊一くんたち…
麻衣はモニターに映る出入口と非常口
の映像を入れ替えていた!!
つまり、出入口は塞がっているので
柊一たちは外に出ることは出来ない
麻衣は地下3階にから脱出可能
出入口が塞がったことを一番に知った
麻衣は自身が助かる為に行動していた


裕哉を殺した動機
→モニターの入れ替えに気付くから
 (酸素ボンベの取合いになれば力では
 男性には勝てないから)

さやかを殺した動機
→スマホにモニターの写真があったから
 (顔認証をできないように首を切った)

矢崎父を殺した動機
→酸素ボンベを使っていたから
 (脱出時に酸素が不足しない為)


麻衣は方舟に残りたかったので
“犯人”である事を隠す必要はなかった
感じた違和感が解消されスッキリした
全ての行動にしっかり理由があって
伏線をキレイに回収するのは見事
麻衣の生きる事への執念は凄まじく
一番冷静に状況を判断し決断していた


もし、自分が麻衣の立場だったら
どのように行動しただろうか?
麻衣と同じようにモニター画面を
逆にして、その後にコードを壊して
画面を写らなくする
そして地下3階も調べたいと言い
ハーネスを堂々と作り脱出する
大学時代の友達を殺すのは無理だなー
(もちろん脱出後に助け呼びに行く)


出入口が塞がれてる事実をみんなに
教えただろうか?
教えた場合、話し合いで脱出者を決める
果たして、脱出者が助けを呼びに行って
タイムリミットに間に合うのか?
そもそも極限状態にあるのでパニック
になり建設的な話し合いができるのか?
どう展開する全く予測できない
酸素ボンベを奪い合うことになり
もっと悲惨な状況になる恐れもある
麻衣と同様に教えなかったかもしれない


そして、柊一の立場だったらどう
行動していただろうか?
あの状況では麻衣にはついて行けない
いくら麻衣に惹かれ始めたとはいえ
殺人犯と一緒には残れない
同じように出入口を目指していた


タイトルも伏線になっていた
もちろん、ノアの方舟からきている
旧約聖書に記されている伝承で
大洪水によって地上の全ての生物が
滅ぼされる中、神の指示に従って
ノアが建造した巨大な船を建造する
その方舟に世界中の生物を1対ずつ
乗せて洪水から逃れたという話
ここの事から男女二人だけが助かると
推理したが違っていた( 。゚Д゚。)


伏線の回収も見事でスッキリした
・“方舟”というタイトル
・スマホのトランシーバーアプリ
・モニターの画面
・スマホの防水機能
・不可解な動機

エピローグのどんでん返しは痺れた
麻衣が本当に怖かった((( ;゚Д゚)))
先の展開が気になって一気読みだった
TwitterなどSNSで話題になったのも
わかるし本当に面白かった
今後の麻衣がどうなるか気になる
もう既に続編が読みたい(笑)
大満足でオススメの1冊でした

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こんな人にオススメ
・騙されたい
・ハラハラしたい
・心理描写を楽しみたい



あらすじ・内容
かつて乙霧村で戸川稔ていう男に一家五人
が殺されるという凄惨な事件が起きた
あれから二十二年──この事件を題材に
『乙霧村の惨劇』という作品を書いた泉蓮
が顧問を務める文学サークルのメンバー
六人が、この村を訪ねる
事件当時と同じ豪雨の中、彼らは斧を
持った大男に襲われた
閉ざされた集落で一体何が起きたのか!?
戦慄のホラー・サスペンス!



   



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ネタバレ・感想
二部構成になっており第一部は緊迫感
が凄まじくハラハラしっぱなしだった
閉ざされた集落でのクローズドサークル
加えてジェイソンばりのスプレッター
大雨の中で視界が悪く不気味過ぎる
斧を持った大男が怖かった((( ;゚Д゚)))


22年前の大量殺人がどう関わるのか?
大学生のうち誰かが関係者なのか?
純や玲美はチャラチャラしてるだけだし
哲夫の上から目線はうざかった
怪しいのは浩樹と昌枝(  ¬ ω ¬  )


読み進めると犯人は乙霧村事件の
生き残りだった英一だった!
ふざけた大学生たちを脅かそう
とする気持ちは理解できた


第二部は主人公の友里が乙霧村を訪れた
サークルメンバーから話を聞いて回る
解決編になっている
実は誰も死んでいなかったという
拍子抜けの展開だったが、浩樹が大学に
存在しない人物と分かり物語は加速する
友里は消息不明だった浩樹にアプローチ
を掛け面談に成功する
事件の真相が次第に明らかになる中で
浩樹の正体が判明する

浩樹は戸川稔の隠し子だった!

英一と協力してふざけている大学生を
怖がらせお灸を据えることが目的だった
巧みに学生を操り旅行に誘導していた


真相が分かり一件落着かと思いきや
驚くべき事実が……
友里は泉教授の奥さんだった!!
しかも、年齢は49歳( 。゚Д゚。)
大学4年生で落ち着いているとは思ったが
これは見抜けなかった
サークルのメンバーと距離があったし
運動神経悪いし、LINEしないし
序盤に4年なのに就活する必要はない
としっかり書かれていた(・・;)))
伏線はたくさんあったのに……
大学生=若者という固定概念にやられた
そして、この表紙とタイトルなのに
人が一人も死んでいない(笑)
ホラーも怖かったが、人間の裏の顔や
ブラックな部分的も怖かった
第一部はホラー、第二部はミステリー
サスペンス要素もあり満足な1冊でした!

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