サラリーマンの読書

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カテゴリ: サスペンス

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こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・一気読みしたい
・サスペンスが好き



あらすじ・内容
ただ幸せになりたかったはずだった──
市役所の児童福祉課で働く福浦咲良は
8歳のカオリを男手ひとつで育てる
開業医の考太と出逢い、結婚する
誰もが羨む幸せな家庭を手に入れた
しかし、「理想の家庭をつくる」という
咲良の願望は知らぬ間に自身を追い詰め
次第に歯車を狂わせていく……。
映画「哀愁しんでれら」を原案に「暗黒女子」
の著者・秋吉理香子が新たに生みだした
「もう一人のシンデレラ」の物語
禁断の裏おとぎサスペンス開幕!


     


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ネタバレ・感想
序盤の咲良は不運の連続だった
恋人の浮気、父の飲酒運転、家が火事
これは大変すぎる(;´д`)
しかも、母親がいないため家事全般を
しないといけないし、経済的にも厳しい
結婚している友達を羨ましく思っていた


そこへ現れたのは開業医の考太は
まさに王子様だった
・助けたお礼に高価なお返し
・入院した祖父に後日
・仕事が無い父に就職先を紹介
・妹の家庭教師をしてくれる

考太いい人すぎるだろ!
確かな経済力と行動力で福浦家の
問題は解決していく


一方、考太にとっても若くて美人で
家庭的な咲良は魅力的で惹かれていく
男手ひとつで娘を育てる大変さや
難しさを痛感していた考太にとって
娘・カオリの母親としても必要な存在
カオリの人押しもあり出会ってすぐに
も関わらず二人は結婚した


これで家族仲良く幸せに暮らしました
とはなるハズはなく秋吉作品らしい
ゾワゾワした展開が待っていた


まず、完璧な王子様にみえた考太は
娘の事になると周りが見えなくなる
モンスターペアレントだった!
娘を溺愛し娘の言う事しか信じない
娘を悪く言う(事実を言っただけの)
咲良の言う事には耳を貸さず
暴言を吐くヒドイ始末だった
咲良のカオリに対する愛情が足りない
と思い込み次第にストレスが増える
そのストレスを発散させる方法が怖い
アトリエで陶芸をしている考太は
咲良の人形を作りそれを切り刻む
もう、怖すぎだろ((( ;゚Д゚)))


娘のカオリにも問題があった
母がいないので寂しくてかまって
欲しかったんだろうが闇が深かった

・咲良が作った弁当を捨てる
・嘘をついて周りを困らせる
・友達を窓から突き落とし殺害

考太より娘の方がヤバい
嘘をつく気持ちは分かるし
来美がおせっかいで勘違い女で
嫌いになるのも理解できるが
殺すのはイカれていた
子供の残酷さが描かれていた


シンデレラになれたかと思いきや
咲良は大変な家に嫁いでしまった
終盤、カオリを叩いてしまった事が
考太の逆鱗に触れ家から追い出される
何もかも嫌になった咲良は道路に
倒れ込んで自殺を図る
迫りくる車のエンジン音……
咲良は死を覚悟するも考太が救出した
咲良は考太の謝罪を受け入れて
泉澤に戻り家族に幸せが戻った


しかし、これだけでは終わらない
カオリには来美を突き落とした現場を
渉に目撃されていた
それによりクラスでいじめを受けていた
考太は学校に抗議するが学校側は無視
逆に警察に通報すると言い渡される
窮地に立たされたカオリの為に咲良が
恐ろしい行動を起こす


カオリの学校での予防接種になぜか
咲良が動向しサポートをしていた
生徒だけでなく教師や全職員に注射を
打ち終わると満足そうに微笑み会う
イヤな予感が止まらない(;´゚д゚)ゞ
注射器に仕込まれていたのは
なんと、
インシュリンだった!


そして、ラストの教室のシーンは
狂気の地獄絵図だった
動かなくなったクラスメイト
この状況を見たカオリの目は輝く

考太
「これなら誰にも邪魔されず学校に
来られるよな?」

カオリ
「バッチリ!パパ、ママ、
本当にありがとう!」


このやりとりはおかしいだろ!
教壇に立つ咲良は目を細める
唯一まともだった咲良も壊れていた
この家族は狂っていた((( ;゚Д゚)))
これがプロローグの事件の真相だった
先の展開はある程度読めたが
ここまで行くと思わなかった
後味が悪くゾワゾワする1冊でした



【映画との違い】
福浦小春・・・土屋太鳳
泉澤大悟・・・田中圭
泉澤ヒカリ・・COCO

・名前が微妙に違う
・小春の家は自転車屋
・ヒカリが来実を突き落としたか不明
・インフルエンザの予防接種

ヒカリは来実に近づいたが
突き落としたシーンは無い
メガネの女の子供が小春に渡した
手紙には書かれていたのは

「ヒカリちゃんは殺していない
  みんな知ってるよ」

これが真実ならヒカリは未実を殺して
おらず、来実が足を滑らせた事故
ヒカリがやったとワタルが証言した
のは筆箱事件の仕返しと考えられる


他は小説とほぼ同じ内容だった
“哀愁”といえる甘さはなくイヤサス全開
ちなみに土屋太鳳はオファーを3回
断ったとインタビューで語っている
確かにこの役を演じるのは大変そうだ
ゾワゾワしたくてサスペンス好きに
オススメの作品になってます

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こんな人にオススメ
・騙されたい
・ハラハラしたい
・イヤミスが読みたい



あらすじ・内容
猟銃を持った殺人犯が、妻・友貴子を
人質に我が家に立てこもる
末永淳一は、妻を無事救出する為、
警察を出し抜き、犯人と交渉を始める
警察とテレビカメラに包囲される中、
周到に準備を進める淳一が秘す慟哭の
真実とは!?
二度読み必至の本格ミステリー!


      


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ネタバレ・感想
あー騙された(≧口≦)ノ
これが極上のキタムラマジックか?
妻・友貴子の安否が気になり一気読み
ハラハラする展開の連続で面白かった


物語はチェスに例えられていて
白のキング・・・淳一
黒のキング・・・石割(殺人犯)
白のクイーン・・友貴子


警察にまかせられない淳一は犯人と
直接交渉を進めていく
友貴子を助けたい一心で行動する淳一
何とか警察を出し抜き犯人と友貴子を
家から脱出させることに成功する
しかし、犯人は気が立っている
これからどう逃亡するのか?と
考えていたら石割から衝撃の一言が!!


「サツの奴らが知ったら腰を抜かすぜ
おい、旦那。お前、なんだって、
──奥さんを殺したんだよ」



何と!友貴子は死んでいた( 。゚Д゚。)
友貴子を殺したのは淳一なのか!?
ここで一気に混乱した
そして、終盤で真相が明らかになる
犯人の運転していた車が警察に見つかり
後部座席にはガムテープでぐるぐる巻に
友貴子が転がっていた
死んでいるかと思いきや生きていた!
生きていて良かったけど
どうなってるんだ(;´゚д゚`)?


立てこもり事件の真相は……

 友貴子が三季を殺害する
 (ショックで殺した記憶はない)
→そこへ淳一が帰宅
→死体の処理の為、淳一が外出する
→そのタイミングで石割が立てこもる
 (友貴子は淳一が避難させていて不在)
→三季の死体を人質にする
 (人質がいないと警察が突入する)
→淳一はこの状況を利用し打開を図る
→石割を家から脱出させる
→全てを知っている石割を毒殺
→石割と三季の死体を処分する
→友貴子に芝居をさせて
 石割は川に流されたと証言する



淳一は妻を人質にされている割には
落ちついていて違和感があった
また、序盤で石割が言った
「サツは無理でも、おもめえとなら取引が
出来るかも知れねえな」
も引っ掛かっていた
人質が友貴子ではなく三季であり
しかも、死んでいるとなれば府に落ちる

淳一
→友貴子の殺人を隠蔽したい
 勘違いした犯人を使うしかない

石割
→“妻”を殺した淳一となら取引できる
 人質が死んでいるので警察との取引✕
 (実際は妻ではなく、三季の死体)


あらすじには妻・友貴子が人質で
妻を助けるために淳一が交渉すると
あったので少しズルい気がするが
黒のクイーン(三季)が出てこないと
いう大きなヒントはあった
これには全く気付かなかった(^_^;)))
全てが死体を隠す為の行動だった


淳一の本当の敵は石割ではなく警察で
友貴子を守るために起こした行動だった
これから淳一と友貴子はどうなるのか?
続きが気になる終わり方だった
将棋ではなくチェスに見立てていて
白黒(善悪)があり死んだら終わりという
人間らしさや悪意や希望を表現していた
重い作品だったが、作者のトリックは
見事でおもいっきり騙されました
一気読み必至の作品でした!

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こんな人にオススメ
・子育てをしている
・心理描写を楽しみたい
・本当の幸せを見つけたい



あらすじ・内容
ある夕方、保育園から千夏子に電話が入る
「夏紀ちゃんがいなくなりました」
なんと、千夏子の子が保育園から消えた
不安を募らせる千夏子の元に二本目の
電話が入る
その電話が“彼女”からのものだった
4人の女性が抱える「女」としてのジレンマ
を強烈に描き切った究極のサスペンス!
ラストで暴かれる最大の嘘とは!?


    


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ネタバレ・感想
色々な悩みを抱える4人の女性の視点で
物語は展開していく
中盤まではドロドロしたサスペンス
だったが先の展開が気になり一気読み
考えさせられる作品だった


千夏子
・息子の夏紀を愛せず子育てに悩む
・不妊治療をきっかけにブログ開設
・ブログで虚偽の生活をアップする

結子
・アパレルショップ勤務(店長)
・子供は欲しいが夫が本気に考えてない
・顧客の夕香とプライベートでも付き合う
・千夏子のブログに救いを求める

春花
・夏紀の保育園で働く保育士
・先輩保育士ミポリンのパワハラに悩む
・恋人と結婚することで現状を打開したい

柚季
・夫と娘の杏とタワマンに住む
・近所のスーパーで千夏子と知り合う
・以前のママ友との人間関係に悩む

夕香
・結子の顧客
・柚季に嫉妬している
・夫と子供との関係に悩む


4人の女性は保育園や千夏子のブログに
よって繋がりを持っていく
夕香は千夏子のブログを柚季が書いた
ブログと勘違いして、柚季に嫉妬して
杏を誘拐しようとした
(夏紀はそれに巻き込まれた)
結子がガソリンスタンドで夕香を
発見して全てを理解し何もなかった
ように振る舞い保育園へ送り届けた


一線を越えなくて本当に良かった
結子のとっさの行動で丸く収まった
登場する女性はみんな悩みを抱えていた
隣の芝は青くみえるし、自身に悩みが
あれば、より他人が良く見える
悩みのない生き方をしている人はいない
置かれた環境やそれぞれの価値観の
違いからすれ違いが起こる
本作は不妊治療や子育てがテーマで
知らず知らずの内に子供が事件に
巻き込まれてハラハラした


千夏子の自分より不幸な人を見つけ
優越感に浸る気持ちは理解できるが
ブログのアクセス数やランキングの為に
他人の写真を勝手に使用したり
悩み相談に対して、いい人ぶりながら
わざとこじれるように誘導するのは
人間の闇の部分が見えてゾワゾワした


夏紀がかわいそうで切なかったが
ラスト千夏子が本当に大切なことに
気付いて良かった
家族3人で洗車に行き、ドライブを
楽しんだり、たくさんの思い出を作って
いく明るい未来が想像できた
終盤は登場人物が繋がっていき
みんなが少しずつ前向きになって
いったので本作に良かった


深読みすると、おそらく
千夏子のパート先のパートリーダー
は夕香の母親だろう
二人ともサバサバしているし
バイタリティもあって似ている
きっと夕香も自身の母親のように
強くて優しい母親になってほしい 


サスペンスの中に子育てや不妊、
仕事や人間関係に苦しむ登場人物
の心理が丁寧に描かれていた
人と比べるのではなく、自分自身
としっかり向き合うことが大切
だと考えさせられた作品でした

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こんな人にオススメ
・ホラーが好き
・ハラハラしたい
・一気読みしたい



あらすじ・内容
9歳の夏休み、少女は殺された
あまりにも無邪気な殺人者によって
こうして、ひとつの死体をめぐる
幼い兄妹の悪夢の四日間の冒険が始まった
次々に訪れる危機を回避できるのか?
大人たちの追及から逃れらるのか?
死体をどこに隠せばいいのか?
恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口で
ホラー界を驚愕させた乙一のデビュー作!



     

 
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ネタバレ・感想
隠している死体がいつ見つかるか?
ハラハラして一気読みだった
まず、殺された五月の視点で物語が
展開していくのが斬新で面白かった
これを高校生の時に書いたのは凄い


五月は弥生から殺されてしまう
弥生は動揺して泣いてしまうが
兄の健は全く動じず淡々と死体を隠す
健怖すぎだろ((( ;゚Д゚)))


隠した死体が見つかりそうでハラハラ
・森の端にあるの溝
→警察に見つかりそう(;´゚д゚)ゞ

・部屋の押し入れ
→緑さんに見つかりそう(;´゚д゚)ゞ

・お宮の石垣への異動中
→ゲートボールのじいちゃんいるし


やっと石垣の上に五月を運びきるも……
そこには緑さんがいた!!
立ち尽くす健だったが
緑さんは全てを知っていて
死体を処理してくれた
緑さんも怖すぎる((( ;゚Д゚)))


五月の視点もあるので臨場感があった
健の心情が分かりにくかったことで
より不気味さが強調されていた
そして、ラストに恐るべき真相が判明する
死体を処理してくれた緑さんだったが
連続誘拐事件の犯人だった( 。゚Д゚。)
緑さんは職場のアイスクリーム工場の
冷凍庫に誘拐した子供を隠していた
そして、そこには健によく似た少年の
姿が多数あった
わたしは、そこで“かごめかごめ”を
して遊ぶという結末で幕を閉じる
緑さんは連続誘拐犯でありながら
健に対して「かわいいから誘拐されるよ」
と言っていたしサイコパスすぎる
優しいお姉さんと思いきやヤバイ人物
これが一番の衝撃だったΣ(;゚∀゚)


死んだ人物の視点というのが斬新で
物語にいい味を出していた
健が不気味なのは緑さんの影響か?
いつか健も緑さんに誘拐されて
殺されてしまうのか?
健も緑さんに好意を持っているので
殺されずにサイコパスになるのか?
今後二人はどうなるのか気になるなー


ホラーでありながら伏線の回収がいい
・アイスクリームメーカー勤務
→誘拐した子供を隠している

・かごめかごめ
→五月は“かごめかごめ”がしたかった

・宇宙船サジタリウス
→登場人物3人が協力して困難を 
 乗り越えるアニメ
 健、弥生、緑さんが協力して
 五月の死体を隠して処理する


夏や花火という美しいシチュエーション
と対比し健や緑さんの不気味さが際立つ
子供ならではの残酷さもあった
弥生は緑さんの気持ちに気付いたら
五月の時と同様に殺してしまうのか?
のどかな田舎に紛れ込んでいる恐怖
“死体を隠す”という行為が冒険を楽しんで
いるようにも見えた
登場人物が狂っていてゾワゾワした
夏の夜にオススメの1冊でした!

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こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・一気読みしたい
・心理描写を楽しみたい



あらすじ・内容
医者の英雄と一見、幸せな結婚生活を
送る絵里は本当の名前は咲花子といい、
英雄が元夫を殺した証拠を探していた
一年半前、咲花子は刑事から当時の夫が
転落したことを知らされる
しかし、夫殺しの容疑者であった英雄
の不起訴が決定した
彼女は真相を探るべく、顔と名前を
変えるて英雄に近づいた──
復讐のために、人はどこまで非情に
なれるのか?一人の女の情念を描いた
サスペンス・ミステリー!


    



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ネタバレ・感想
夫を殺された咲花子は復讐する為に
名前と顔を変えて英雄の妻になる
英雄が犯人となる証拠を探していくが
中々証拠は出てこない


憎い相手をそばに置き、衝動を飼い殺し
ながら英雄を愛したふりをする咲花子
心の中にいる忠時の死の真相を解明
しようとする執念は凄い
復讐という名の灼熱が灯っていた


咲花子目線で英雄を見てもいい人にしか
見えず、殺人犯じゃなさそうだった
咲花子は戸惑いながらも次第に英雄に
惹かれていく
デート中にバイクで事故を起こした怪我人
を助けた様子からも犯人とは思えない


亜希子の病室で英雄のパソコンを見つけて
からは緊迫感があって良かった
特にパソコンを雑誌で隠しているシーン
は背後に英雄がいるしバレたらおしまい
何とかバレなかったが、英雄からは
怪しまれハラハラした((( ;゚Д゚)))


互いに怪しむ咲花子と英雄
亜希子が退院して一緒に暮らすように
なって安堵する咲花子だったが・・・

亜希子には全てバレていた!

亜希子は最初から咲花子を疑っていて
初めてメールした時にマルウェアを
送り咲花子の行動を監視していた!
また、パソコンにはスパイウェアを
入れて咲花子に渡していた
パソコンを調べた時間や見た内容
まで亜希子にはバレていた( 。゚Д゚。)
亜希子はノーマークだった
ITの勉強してたしなー


そして、亜希子は咲花子を殺そうと
アイスピックを振りかぶる
もう、ダメかと思った時に英雄が
二人の間に入るが肺を刺されてしまう
苦しむ英雄から発せられた言葉で
新たな真相がわかる

英雄は忠時を殺しておらず
英雄が殺したのは咲花子の父だった!

だから、車を運転しなかったのかー
医者にしては慎ましい生活は咲花子を
金銭的に支援していたからだった


ラストの海に英雄の骨を撒くシーンは
印象的だった
咲花子は様々な感情が渦巻いていた

憎んでいるのか。愛しているのか。
哀しいのか。嬉しいのか。
惨めなのか。幸福なのか。
泣いているのか。笑っているのか。
罷業なのか。潔いのか。
弱いのか。強いのか。
愚かなのか。聡いのか。
地獄にいるのか。天国にいるのか。

この対比は咲花子の感情だが
咲花子と英雄の対比になっている
この心理の描き方は上手いと思った


どんなイヤミスが来るかと思ったが
真相は切なくやるせない気持ちになった
忠時の死は事故だった
父親の復讐は果たせたが、悲しい
亜希子がパソコンを渡さなければ
3人で仲良く暮らしていたかもしれない
忠時の復讐に燃えていたが
次第に英雄に惹かれる咲花子
絵里(咲花子)を愛した英雄
兄を守りたかった亜希子
みんなが悪人ではないが為に
すれ違いが大きくなってしまった


咲花子は父親は殺されるし
愛した男は次々に死んでしまうし
もっと早く真相を掴めばよかったのか?
それとも隠し通せれば幸せだったのか?
咲花子と亜希子は幸せになってほしい


秋吉作品にしてはイヤミス度は低め
物語に引き込まれ一気読みだった
伏線も至るところにちりばめられ
大満足な1冊でした!

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