サラリーマンの読書

読書好きのサラリーマンです オススメの本を紹介しています! 生活に活かせる情報も発信中(^_^)/

タグ:伊岡瞬

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こんな人にオススメ
・騙されたい
・ハラハラしたい
・心理描写を楽しみたい



あらすじ・内容
かつて乙霧村で戸川稔ていう男に一家五人
が殺されるという凄惨な事件が起きた
あれから二十二年──この事件を題材に
『乙霧村の惨劇』という作品を書いた泉蓮
が顧問を務める文学サークルのメンバー
六人が、この村を訪ねる
事件当時と同じ豪雨の中、彼らは斧を
持った大男に襲われた
閉ざされた集落で一体何が起きたのか!?
戦慄のホラー・サスペンス!



   



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ネタバレ・感想
二部構成になっており第一部は緊迫感
が凄まじくハラハラしっぱなしだった
閉ざされた集落でのクローズドサークル
加えてジェイソンばりのスプレッター
大雨の中で視界が悪く不気味過ぎる
斧を持った大男が怖かった((( ;゚Д゚)))


22年前の大量殺人がどう関わるのか?
大学生のうち誰かが関係者なのか?
純や玲美はチャラチャラしてるだけだし
哲夫の上から目線はうざかった
怪しいのは浩樹と昌枝(  ¬ ω ¬  )


読み進めると犯人は乙霧村事件の
生き残りだった英一だった!
ふざけた大学生たちを脅かそう
とする気持ちは理解できた


第二部は主人公の友里が乙霧村を訪れた
サークルメンバーから話を聞いて回る
解決編になっている
実は誰も死んでいなかったという
拍子抜けの展開だったが、浩樹が大学に
存在しない人物と分かり物語は加速する
友里は消息不明だった浩樹にアプローチ
を掛け面談に成功する
事件の真相が次第に明らかになる中で
浩樹の正体が判明する

浩樹は戸川稔の隠し子だった!

英一と協力してふざけている大学生を
怖がらせお灸を据えることが目的だった
巧みに学生を操り旅行に誘導していた


真相が分かり一件落着かと思いきや
驚くべき事実が……
友里は泉教授の奥さんだった!!
しかも、年齢は49歳( 。゚Д゚。)
大学4年生で落ち着いているとは思ったが
これは見抜けなかった
サークルのメンバーと距離があったし
運動神経悪いし、LINEしないし
序盤に4年なのに就活する必要はない
としっかり書かれていた(・・;)))
伏線はたくさんあったのに……
大学生=若者という固定概念にやられた
そして、この表紙とタイトルなのに
人が一人も死んでいない(笑)
ホラーも怖かったが、人間の裏の顔や
ブラックな部分的も怖かった
第一部はホラー、第二部はミステリー
サスペンス要素もあり満足な1冊でした!

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こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・どんでん返しが好き
・心理描写を楽しみたい


あらすじ・内容
家族4人で平穏に暮らす里佳子の前に
突然現れた一人の客
夫の秀嗣が招いたその人物は20年以上
音信不通だった秀嗣の兄・優平だった
しかし、姑は「こんな顔だったか?」
と主張し、里佳子は不信感を抱く
優平は居候する事になったが
その日から不可解な出来事が続く……
家庭を侵食するこの男は誰なのか?
一つの悲劇をきっかけに全ての景色が
一変する緊迫のサスペンスミステリー!


    


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ネタバレ・感想
序盤から影のように忍び寄る義兄・優平
その存在がどんどん大きくなっていく
この怪しい人物と先の展開が気になって
一気読みだった


物語は里佳子の視点で描かれており
心理描写が丁寧なので感情移入して
読み進めていった
優平には違和感があり、里佳子は
次第に心のバランスを崩していく

・夫の秀嗣の優柔不断な所
・ママ友の面倒くささ
・姑の意地の悪さ

読んでいてイライラした
特に夫の秀嗣の気が利かなさはヒドイ
優平の不信感もどんどん大きくなる

「この義兄は成りすましか?」
「本物だがヤバいヤツなのか?」
と考えながらページを捲った

どんな義兄の謎が明かされるのか?
終盤は完全に騙された(゜ロ゜)
不審者だと思っていた優平は刑事
里佳子を監視し犯行を誘発する為に
わざと不審な動きをしていた!


残る謎は息子・洸太の父親は誰か?
姉が頑なに言わない事から“言えない”
人物だとは推測したが、まさかの夫!
なぜ姉は秀嗣を寝とったのか?
物語では回収されないが里佳子が
“排除”する動機にはなった


そして、最後の1行には涙した
「どちらの子の名前を読んでいる
のか、自分にも分からなかった」
洸太は幸せになって欲しいと思う
ラストで「代償」の奥山圭輔が
出てきて嬉しかった


「不審者」は優平だと思っていたが
本当の「不審者」は里佳子だった
巧みに伏線をちりばめられた物語
一気に読ませる力のある作品でした
完全にミスリードさせられた(笑)
ハラハラしてどんでん返しもあり
大満足な1冊でした


伊岡作品はリアリティがあって
心理描写が丁寧なのがいい
他の作品もオススメです

代償
・痣
・本性
悪寒

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こんな人にオススメ
・どんでん返しが好き
・ミステリーが読みたい
・心理描写を楽しみたい


あらすじ・内容
大手製薬会社の藤井賢一は不祥事の
責任を取らされ関連会社に飛ばされる
単身赴任で鬱屈とした日々を送る中で
東京で娘と母と暮らしている妻から
不可能なメールが届いた
〈家の中でトラブルがありました〉
数時間後、妻の倫子を殺人容疑で逮捕した
と警察から知らせが入る
殺した相手は本社の常務だった
一体何が起こっているのか?
絶望の果ての真相が胸に迫るミステリー!


 


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ネタバレ・感想
伊岡作品は代償の時にも感じたが
家族の絆や愛を描くのが上手い
心理描写が丁寧で感情移入してしまう
その為、物語に引き込まれ一気読み


本作は単身赴任中に妻が本社の常務を
殺害するという衝撃から幕が開ける

・本当に妻が殺人を犯したのか?
・なぜ本社の常務が殺されたのか?
・動機は何なのか?

ミステリー要素が多くて楽しめた
妻を信じたい夫と何かを隠している妻
妻の倫子は殺してないと推理し読み進めた
主人公の賢一は本社に戻る事を願うが
つらい事ばかりで上手くいかない

・出向先の上司にいびられる
・家族にはなぜか電話も拒否される
・妻は殺害事件を起こす
・不倫妊娠堕胎
・反抗期の娘と認知症の母

最悪の状況を打破する為に行動する賢一
中盤までは何も分からず右往左往するが
倫子の妹・優子の助けを借りながら
少しずつ真相に近づいていく


終盤は二転三転しながら真相解明していく
さらに読み進めると・・・ 

・妻の殺人容疑
→優子の犯行をかばっていた

・不倫妊娠堕胎
→優子が倫子を落とし入れる為に実行
 (倫子の保険証を使い産婦人科へ)
 

姉妹の確執(優子側だけ)が深く絡んでいた
もらわれっ子症候群や身代わりの伏線回収
は見事で良く作り込まれた作品だった 


ラストシーンではどんでん返しもあった
もらわれっ子症候群を気にしていた優子
実際に両親の子供ではないという真相かと
思いきや・・・・



優子は両親と血の繋がった本当の子で
倫子が母と浮気相手の子だった!



この真相は予測できず驚いた!
父親は倫子にやさしく優子に厳しかった
それを優子は勘違いし自分が本当の子供
じゃないと感じ、倫子を僻んでいた
もし、優子がこの事実を知っていたら
展開は変わっていただろう


ただ、深読みすれば倫子は作中で
「私は不倫の末にできた子供、でもその事
は優子には今後も多分言わない」
と発言していたのは疑問を感じた
本当に不倫の末に出来た子供なのか?
不倫で出来た子に倫子と名付けるのか?
優子の事を考えるなら言った方が良いし
やはり優子が不倫の末の子供で
倫子は優子をかばって嘘をついている
と考えると全てがしっくりくる

他に考察するなら
“倫子も優子も本当の子供ではない説”
ならば、さらに驚きのどんでん返し
(倫子が真相を優子に伝えないように
母も倫子に伝えていない)
↑流石に深読みしすぎ(笑)



賢一は頼りなく感じる事はあったが
妻が殺人容疑で逮捕されなら気が動転
するだろうしリアリティがあった
文書が読みやすく話の展開も良かった
賢一、倫子、優子それぞれに感情移入
して作品を楽しむ事ができた


ミステリーかつ家族の絆がテーマの作品
家族を愛する事、何があろうが信じる事
この家族の絆が本当に試されるのは
大きなトラブルや事件が起きた時だろう
(こんな事件が実際に起きたら嫌すぎるが)
家族だから優しさや愛がある
だからこそ、すれ違いが大きければ
怒りや妬みなどが起こってしまう
相手を信じる事は大切だと実感した
家族の“絆”を考えされられる作品でした
複雑に絡む糸と伏線回収にどんでん返し
とても面白く満足な1冊でした!

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こんな人にオススメ
・正義と悪の対決が好き
・イヤミスが読みたい
・気になる展開を一気読みしたい


あらすじ・内容
平凡な家庭で育った小学生の圭輔
ある不幸な事故をきっかけに遠縁で
同級生の達也と生活をする事に
過酷な思春期を送った圭輔は弁護士に
しかし、逮捕された達也からの
依頼が舞い込んでくる
裁判を弄び利用する達也の巧妙な罠!
圭輔はこの悪に対抗できるのか?
衝撃と断罪のサスペンスミステリー

 
 


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ネタバレ・感想
まず達也が悪人過ぎて胸糞悪い

圭輔は達也に振り回されます
狡猾でずる賢く序盤は読んで嫌になる
しかし、中盤以降は次の展開が気になり
ページをめくる手が止まらず一気読み!


大人になり圭輔は弁護士になる
達也が逮捕され圭輔が弁護を引き受ける事に
これも達也が圭輔を落とし入れる作戦だった

圭輔は寿人と協力して真相に近づいていく
伏線を次々と回収してスッキリします
中学時代に寿人と出会ってよかった
読み進むと寿人も何か隠してる様子があり
寿人だけは裏切るなよと思ってました
圭輔は本当によく頑張った!

ミステリーで主人公に完全に肩入れし
読みながら圭輔に感情移入しました

人の心を簡単に操る達也
本当に嫌なヤツだった
達也にはもっと大きな代償が欲しかった
読んでいて嫌悪感がどんどん出るが
最後まで読まずにはいられない作品

火事の原因であるタバコは誰か?
これだけが作品中では解明されない
(圭輔であったとしても達也が悪いが)
これは達也だったと示して欲しかった


圭輔と真琴の今後や寿人の活躍など
続編が出たら面白そう
ただ、達也と道子は出ないで欲しいw




伊岡瞬 作品は初めてでしたが大満足!
一気読みさせられる面白い作品です
他の作品も読みたくなりました

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