
こんな人にオススメ
・一気読みしたい
・展開を楽しみたい
・サクサク読みたい
あらすじ・内容
地方都市・月影市で探偵業を営む十村
元恋人の妹から依頼が舞い込んだ
依頼は「殺人事件容疑者の無実の証明」
久しぶりの依頼に張り切る十村は
旧友の警察署長も巻き込み調査に着手
しかし、月影市で起きた別の事件との
共通点が次々と見つかる
ドミノ倒しのように事件が連鎖する
探偵が真相に迫るとき恐るべき結末が・・
衝撃的なミステリー!

-------------------
ネタバレ・感想
まず、貫井徳郎にしては重くない
展開も早くサクサク読み進めた
コメディタッチでストーリーが展開する
主人公の探偵十村は頼りがいがない
ヘタレ感のある十村目線て書かれてるので
緊張感は少なく読みやすかった
どんくさい十村の二転三転する迷推理
他の登場人物もキャラ立ちしているし
調査を進める毎に増える謎
解決の糸口が見つからない事件
月影市内の殺人事件がドミノ倒しで繋がり
どう解決に向かうか予想でないので
先の展開が気になり一気読みでした
署長の協力で真相に近づく十村
愛車をパンクされられたり
自分の動きが他人に漏れていたり
明らかに複数の人間が背後にあり
事件を追うごとに不信な事が起こる
この不信な違和感が小説の最大のテーマで
事件の真相そのもので、何と・・・
月影市民がグルだった!!
・依頼者の元恋人の妹
・警察(署長以外)
・その他、月影市民ら
田舎ならではの繋がりとネットワークで
十村の動きを完全に把握していた!
閉鎖的な社会でこんな繋がりがあったら
未解決事件も出てくるだろうし闇を感じた
どこの田舎でも起こりうる事で怖かった
ただ、ラストシーンだけが納得いかない
危機を感じ月影市からの逃亡を図る十村
しかし、森の中で市民に発見される
十村は逃げきれたのか?署長は無事なのか?
物語では描かれず読者の想像にまかせる
貫井徳郎らしい終わり方でした
「微笑む人」でも思ったが結末まで描いて
終わって欲しかった
ミステリー要素は少めの作品でしたが
サクサク読めて楽しめました

にほんブログ村