
こんな人にオススメ
・切ない話を読みたい
・伏線をしっかり回収したい
・繊細な心理描写を楽しみたい
あらすじ・内容
予備校生の小夜は大学を目指していたが、
何者かに自宅アパートで殺害される
捜査が進むと小夜のアパートに頻繁に
出入りする中年男性が目撃されていた
事件を担当した刑事の目黒と山名は
次第に事件の真相に迫っていく
小夜を殺したのは誰か?
執念の捜査の末に明らかになる結末は・・・
せつないヒューマンミステリー

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ネタバレ・感想
まず、「骨」に焦点を当てていて面白い
小夜は慎ましい生活をしていたが
何者かに自宅アパートで殺害される
現場から無くなっていたのは「骨」
なぜ「骨」が無くなっているのか?
そこで話に引き込まれる
捜査が進むに連れて小夜のアパートに
出入りする中年男性に行き着く
しかし、その男性は小夜より前に
交通事故で亡くなっていた
ここで謎がどんどん深くなる
犯人は途中で分かる流れになるが
犯人が分かってからも殺人の動機が
分からないので推理を楽しめます
ラストでは「白砂」の別の意味が分かる
散骨をしなければならない理由や
小夜を殺した動機も明らかになる
散骨で始まり散骨で終わる物語
最後は小夜の友人が弔いをして良かった
小夜は母親の悲しい恋に翻弄されたが
そのおかげで本当の父親に出会う
小夜の母親と吉崎が別の形で出会っていたら
小夜は幸せな生活を送っていたのか?
出会わなかったら小森家の人々を苦しめ
なかったし好恵も殺人を犯していない
そもそも小夜が生まれていない
こちらの方がよかったのか?
また、小夜と吉崎の関係を好恵が誤解
せずにいたらどうなっていたのか?
もうこの時には吉崎は亡くなってはいるが
小夜は殺されずに済んでいたかもしれない
殺人事件を捜査する刑事目線
夫を交通事故で亡くした好恵目線
で交互に描かれていく
二つの話の繋がりが見えずに
モヤモヤする事があるが
終盤で伏線を回収しながら繋がっていく
ベテラン刑事と若手刑事のやりとりが◎
暗くて悲しい話を和ませてくれます
2時間サスペンスで映像化して欲しい
切ないな話でしたが、伏線は回収されて
謎は解けるのでスッキリします

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