サラリーマンの読書

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タグ:麻耶雄嵩

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こんな人にオススメ
・ハラハラしたい
・ミステリーが読みたい
・変わった設定の話が好き



あらすじ・内容
「犯人は◯◯だよ」クラスメイト鈴木太郎
の情報は絶対的に正しい
やつは神様なのだから
神様の残酷なご託宣を覆すべく
久遠小探偵団は事件を捜査するが……
衝撃的な展開と後味の悪さでミステリ界
を震撼させ、本格ミステリ大賞に輝いく
他の追随を許さぬ超絶推理の頂点!
話題作の「神様ゲーム」の続編


   



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ネタバレ・感想
神様ゲーム」の続編で本作も後味が悪い
今回も“犯人捜し”がメインではなく
犯人が確定した後の探偵団の行動や
答え合わせが面白かった


神様(鈴木太郎)の設定を活かした
一風変わったミステリーになっている
序盤、主人公の桑町淳への周囲の反応
からは違和感があったが完全に男だと
思っていた(表紙にもミスリードされた)


「犯人は◯◯だよ」という神様からの
言葉を聞くのはいつも主人公の桑町淳
なぜ淳が神様から選ばれるのか?
神様からすれば、ひまつぶしと好意
桑町が女なのに男のような振る舞いで
完璧な姿である鈴木に興味を持たない
その態度により神様から目を付けられた
淳の存在は神様からしたら珍しく
面白かったと考えられる


序盤は神様の「犯人は◯◯だよ」ありき
のストーリーになっている
犯人が分かっていて矛盾している点を
調べながら真相に近づく展開が良い
しかも、この設定だけでは終わらない
のが本作の注目すべき点にだった
全6編から構成され、全作のよりも
よりもミステリー要素が強い
後半の「バレンタインの昔語り」から
これまでの一気にに伏線を回収していく


比土は神様の「犯人は◯◯」という
言葉を逆に利用した
比土は新堂殺しにおいての自身のアリバイ
を作り市部と桑町を仲違いを図る
それにより市部を自分の物にしようとした
(比土の新堂殺しは無差別殺人だったので
アリバイは成立しない)
神様を利用する比土は頭がキレるし
簡単に殺人を犯すし怖かった((( ;゚Д゚)))


そして、最大のミステリーは比土の死
事件(殺人)なのか?事故か自殺か?
自殺する理由は無いが、神様から
自殺だったと教えてもらう
この自殺にはからくりがあった
滝へ向かう比土の姿は目撃されていて
いたが、一人ではなく二人だった
その正体は市部だった
市部は比土が自殺するように誘導
したと考えられる
おそらく心中を持ち掛け先に滝壺に
飛び込む(滝壺の安全な場所へ) 
比土は市部の後を追って飛び込むが
滝壺の安全な場所は知らずに死亡する
市部も比土と同様に神様の「犯人は◯◯」
を利用して自殺という“事実”だけを桑町
へ知らせる
(自殺までの過程は神様が言わない事は
これまでの神様の言葉から分かっていた)


そして、川合殺しの真犯人も市部だった
赤目(川合)殺しの犯人は依那古朝美で
間違いないが、子供の取り違いがあった
神様は“本当の”川合を殺したのは依那古
と桑町に教えた
市部は何度も桑町に神様の言うことは


信用するなと言っていたのは川合(赤目)
を殺した犯人が市場だからだった
最初は桑町が好きで神様に対して嫉妬
しているだけだと思っていたが、
がそれだけではなかった


比土も市部も神様の嗜好を利用して
神様が楽しめる方向へ危険な賭けに
打って出ていた
市部はその賭けに勝った
小学生でこれだけ頭がキレるし躊躇なく
殺人を犯す市部が一番怖い((( ;゚Д゚)))


そして、神様は桑町に全てを教える為
に再び姿を表す
神様を利用し出し抜いた市部と桑町を
仲違いさせようとした
しかし、桑町が取った行動は
「残念でした‌ さよなら神様」
このラストは衝撃的だった( 。゚Д゚。)
全能であり悪意がある神様に一矢報いて
爽快感があった
後味は悪かったが面白い作品でした!

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こんな人にオススメ
・不思議な話が好き
・ミステリーが読みたい
・考察しながら推理したい



あらすじ・内容
神振市に勃発した連続猫殺し事件
芳雄が憧れている同級生・ミチルの
愛猫も殺されてしまう
町が騒然とする中、謎の転校生の
鈴木太郎が犯人を瞬時に言い当てる
鈴木は自称「神様」で世界のことは全て
お見通しだというのだ
鈴木の予言通りに起こる殺人事件
芳雄は転校生を信じるべきか?
それとも疑うべきか?
神様のシリーズ第1作



      



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ネタバレ・感想
光一が怪しいので疑って読み進めが
物語は全く違う展開になった
最大の謎はミチルの共犯者は誰なのか?
芳雄の父が共犯者と考えられるので
天誅は父に起こり、悲しくつらい物語
になると思いきや・・・


ラストシーンで芳雄の燃えてしまう
一瞬、意味が分からなくなった(-ω- ?)
この事から物語を考察してみる
考えられるパターンは3通り


神様を信じる場合
鈴木→神様
犯人→母

ミチルの共犯者は母なので燃えている
この場合、母は井戸のフタに隠れていた
(小柄なので何とか可能と考える)
ミチルがみんなを誘導した
芳雄の父に連絡させ時間を稼いだ
ミチルと共犯者は定期的にエッチを
していたと鈴木は言ったが互いに
同じ趣味ならおかしくはない

問題点
・小柄な母が井戸から子供を引上げ可能か?
・警察が無能すぎる



神様を信じない場合
鈴木→神様でない
犯人→父

ミチルの共犯者は芳雄の父になる
ミチルが誘導して時間を稼いだ
父は現場に残った指紋や足跡などの
形跡を隠す事ができる
ミチルや母は偶然事故にあった 

問題点
・ミチルや母の事故が偶然とは思えない
・鈴木の予言的中の謎



神様を信じる場合2
鈴木→神様
犯人→父

ミチルの共犯者は芳雄の父になる
父の不自然な行動も納得できる
こう考える場合、問題になるのは
やはりなぜ母が燃えたのか?
共犯者に天誅が下るので父に天誅が
下らないと鈴木が神様にならない
ここでの天誅を父の死ではなく
父を苦しめる事と考察する
(鈴木は共犯者を殺すとは言ってない)

父への天誅
・父は母を愛していたので苦しむ
・本当の子供ではない芳雄を一人で育てる

これが父にとって死ぬよりつらい事
だと仮定すれば筋は通る
この解釈が一番スッキリした



ミステリー要素に神様の存在が加わる
斬新な設定で面白かった
子供ならではの無邪気な質問が
伏線になっているのは見事だった
芳雄にとってはどう転んでも犯人は
両親のどちらかなので読後感は悪い

鈴木は本当に神様なのか?
結局、真実は何なのか?
作中ではハッキリ描かれないので
読者に解釈に委ねるラストだった
続編の「さよなら神様」が気になる
タイトルから鈴木が死ぬのか?
芳雄が死んでしまうのか?
読んで謎を解明したい

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